あとがき集 〜作品の解説付き〜
月宮 和香
「記憶の世界、夏の情景」あとがき
作品リンク:
https://kakuyomu.jp/works/16818622176700974250
〜あとがき兼作品解説〜
ここまでお読みくださり、ありがとうございました。
いかがでしたでしょうか。
さて、こちらの作品「記憶の世界、夏の情景」ですが、実はとあるアニメーション映画の監督がご自身の手で書かれた小説版とても影響を受けております。もちろん、作品の書き方やテーマ設定の仕方、描写の仕方などあまりにも違いすぎますから、気付く方はほぼいらっしゃらないと思いますが。
けれど、「あのアニメーションの美しさを小説ではこう表現しているんだ」なんて感動して、ものすごく影響を受けた結果、当時高校生だった私が第一稿を書き上げ、大学生になった私がライト文芸風に整えて、社会人になった今投稿していると思うと、少し感慨深いですね。
さて、前談が長くなりましたが、少しだけこちらの作品の解説を。
読まれた方はお分かりになったと思うのですが、こちらは「シュレディンガーの猫」をテーマに主人公が過去の恋愛を再び巡ってきた“夏”に重ねて思い出すという作品でした。
「シュレディンガーの猫」というのは量子力学でのお話になるのですが、正直私も文系の身ですのであまり詳しくお話しできるほどの知識はありません。ですので、その辺りは割愛させていただきますが、兎も角、この作品内では「世界線が分かれている」、いわば「もし“パラレルワールド”があれば」という話をしているモノだと認識いただくくらいで結構です。
一度は読者の皆様も「あの時、こうしていれば……」なんて考えたことがあるでしょう。その時、選択肢が他にあったのだとすれば、その時点で世界は観測されるまで複数存在することになります。けれど、今の後悔しているあなたは、どちらかを選択して、観測し、その結果として現在に収束しているのです。
そんな後悔と青春の記憶を、目の前に立ち昇る陽炎に見たのかも知れませんね。
少し不思議で現実感がほんのり香り、それでいて抽象的な世界を感じていただけたのなら、幸いです。
こちらの作品は私の短編作品にしては、比較的仕掛けの少ない作品ですので、率直に淡い世界観を楽しんでいただけましたのなら、幸いです。
それでは、また別の作品でお会いできることを楽しみにしております。
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