甘酸っぱい学園物語です。
主人公の凪原司は、有力な政治家の娘である和泉まほらと同じ学校に通います。二人はご主人様と下僕と呼び合う関係にありますが、そこには深い理由と誓いがある、という導入です。
主人公は飄々としているようで、大切な人のためとなると熱くなります。一見突拍子もないことをするようでいて、そこにはちゃんと理由があり、とても好感が持てました。
対してヒロインのまほらは、一見すると気位が高く気難しそうに見えますが、頭がよく、色々考えすぎてしまう不器用で繊細な、それでいてとても優しく聡い女性です。
ただ甘いだけではなく、時に苦く、時に腹立たしいほどの理不尽が襲います。それでも、作者様の軽やかな文体や凪原の動じない性格のおかげで、重くなりすぎずに読めます。
他の登場人物も、最初から応援したくなる友人や、はじめは苦手なのに、だんだん好きになっていくライバルなど個性豊かです。そして素晴らしいことに、みんな良いところも悪いところもあり、だからこそ応援したくなります。
奇抜な設定ですが、学生時代の甘酸っぱさがすべて詰まった素晴らしい物語です。
ぜひ読んでほしいと思いました。
Xデーは、高校3年生の12月29日
なぜなら、その日、彼女は18才になるから――
わけありの政治家の娘と、幼なじみの少年のラブコメディ
タイトルに「ラブコメ」と付くだけあって、
毒のない、明るい笑いにあふれた高校生活が描かれます
けれども、そこにはほの暗い秘密があり、
彼らのきらきらとしたスクールライフに影を落とすのです
部活も、生徒会も、学力テストも、
恋も、友情も、夢も、
すべてが全力・全開‼ の青い春
せつなさがあるからこそ、甘さがひきたつ
葛藤をのり越えるからこそ、爽やかさを感じる
タイトル回収もみごとな物語です
ぜひ、ご一読を