忌録

えいる

その一 正面の備品ロッカー

僕自身、奇妙な音を感じる程度には霊感があり、恐い実体験を幾つか経験しておりまして…


その中でも、恐かった経験を紹介します。


それは僕が18歳で自衛隊配属が決まり、北海道、▪️▪️市にある▪️▪️駐屯地に教育隊として訓練していた時の話です。


普通科の訓練は厳しく、毎日、ヘトヘトになりながら、訓練しては寝ての繰り返しをしていました。

しかし、ある日、起こってしまったのです。

その日は寝つきが悪く、布団には入ってたのですが…なかなか眠れず、起きてたのです。

すると、僕が寝ている位置から見て、正面の備品ロッカーが誰かが喧騒音を起こしたような感じで、バタンと開きました。

その時の僕は冷静でした。しかし、直感的にこれは霊障だと判断したのです。

何故なら、そのロッカーには何も入っておらず、違和感がありました。

話はそれで終わりでなく…続きがあります。

翌々日だったと思いますが、その日も寝つきが悪く、僕は布団に入りながら、起きていました。

時間は丑三つ時ごろだったと思います。すると、廊下から聴こえるんです…”何か”が這っているのが。

その音は何にも形容しがたい音であり、でも這っているという、そんな音がしていました。そして、その音は近づいて来たんです。

僕は冷静でしたが、明らかに霊障であると感じたため、寝ることにしました。


それから、霊障は起きてませんが…後日、聞いたのは、元々、墓地であったそうな、もう14年も前の話なので、記憶は確かでありませんが、複数人からそのような霊障体験を聞くことが多く、云わば、自衛隊駐屯地あるあるなのです。

結局、その音が何だったのかは定かではありません。




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