第13話 太原大智と神田紗恵

 私は、携帯をポケットにしまってミヤの部屋に戻った。ミヤの作った料理がテーブルに並べられていて、私が帰ってくるのを待っていたようだった。

 「先に食べててよかったのに」

 「そういうわけにもいかないでしょ~。ところで何の電話だったの?。もしかして彼氏? (笑)」

 「なわけないでしょ。お父さんからだった」

 カメの質問になぜかミヤがピックと反応して、私の返答で安堵の表情を見せた気がしたが、何だったのだろう。

 「確かルミのお父さんって、探偵何だっけ?」

 「うん、今日の男子生徒の件でお父さんに依頼がいたらしい。でもうちの学園何かとめんどくさいらしくて、簡単な手伝いをしてくれないかって話だった」

 「なるほどね~。私たちも手伝おうか?」

 「んー、まあ私的にもみんなに手伝ってもらおうと思ってたから、お願いしようかな」

 カメは、性格も相まって話が早くて助かる。タカとエイのペアは、何かと私の話を聞かなくて困るけどミヤが増えたことでそれも減ってきていたから、今回私とカメの話を全員聞いていた。

 でも私は、今日の出来事が事件とは思えなかった。普通に足を滑らして頭を打ったように思える…。お父さんに依頼が来るほどの件とは思えない。

 その時、「ピコん」とまた私の携帯が鳴った。今回は、電話ではなくラインでメッセージがきていた。

 「今回亡くなったのは、二年G組の『太原大智』。神田紗恵の話によると、隣のクラスだから何度か見たことがあり顔を覚えていた。委員の仕事の帰りに階段で物音がして急いで行ってみると、頭から血を流している人がいて、よく見ると太原大智であったとのことだ。太原大智は、将棋部の副部長、学年では目立ったことはあまりしていないようだった。親の話によると、元々スポーツが得意でサッカーや野球なども考えていたが、幼少期の出来事で耳が聞こえにくいらしく中学から将棋に専念した。それから県でも上位の成績を収めていたらしい」

 お父さんから送られてきたのは、被害者?である男子生徒の特徴と第一発見者である神田紗恵の発言の大まかな内容だった。

 これを見る限りでは、何とも言えなかった。特に何が原因そうだなとも言えないのが今回どう動くかの迷いどころである。

 明日、神田紗恵の所に行ってみるしかないか。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る