第7話 武器と武器を打ち合わせないと強くなれない……?
「武器は打ち合わせるたびに強くなるのだ!」
ダマスカス学園の思想の根底だった。
わざわざ武器持ちを集めて鍛錬させるのもそのためだ。
魂が形状をなしたもの。そのうちで武器の形をとる者……
16才になる国民の1割に満たないその特別に酔う者たち。
その中でもオレは例外らしい。
打ち合わせれば強くなれる学園で打ち合わせるのを禁止されるとは、ね。
今日も舞台の隅で素振りをする。
教師の小剣を破壊してしまってから数日……そればかりしている。
他の者たちは切磋琢磨しているのにオレだけ……
不名誉なのか名誉なのか。
特別中の特別、それがオレ、アキ・ブルグネラである。
「ふっ!世界がオレを見逃さないさ」
「うるさいぞー出遅れ」「だまれー出遅れ」「素振りでも強くなれるさー出遅れ」
「出遅れ言うな!オレは
素振りを続ける……馬鹿にされても、それしか強くなる方法がないというのなら。
「私も付き合うわよ。出遅れ」
「出遅れ言うなし、おうとつ」
「出るとこ出てて悪かったわね!!」
アキはデリカシーに欠けている自覚があった。
治しはしないが。
「いつもこの時間だな。また全員にチャームをかけ終わったのか」
「そうよ悪い?あいつらもう何度打ち込んでも避けるしかしないのだからね」
はははと笑いあう2人。例外はどこにでもあり、たった一つでもないものだ。
修練相手のいなくなった2人は素振りを続ける。
明日は今日以上に強くなれると信じて。
「おらおらーサボるなよ凡人ども!来週には学内戦が始まるのだからな!」
学年別対抗戦……オレが活躍するときも近いな。
そうアキは思った。実践ならば無敗に決まっている。
オレの刀は最強なんだ……!
錬鉄の魂刀~それは具現化された精神の結晶~ @low_wod
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。錬鉄の魂刀~それは具現化された精神の結晶~の最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます