第2話 何故本格ファンタジーが叩かれるのか

 そもそも、ファンタジーとはなにか。


 ファンタジーとは広義の意味で「幻想」であり、「妄想」であり、「空想」である。

 ただし、ここに区別をするがごとく「本格」がつくと、途端にその意味が大きく変わる。


 それは何故か。


 理由を言う前に「本格でないファンタジーとは何か」と考えたことはないだろうか。

 本格でない、と言うもので最初に思いつくのが「二次創作」である。


 二次創作とは、既に存在する創作物を元にして新たな妄想や空想を物語であったりイラストであったり、果てはまったくのオリジナルであるかのように作り上げたものである。


 これらはパロディであったり、リスペクトであったり、名前だけ、雰囲気だけ、設定だけ、あるいはそれらの輪郭だけを使って作者独自の世界を創り上げる。

 だが、作者自身は感じているはずである。「これは完全なオリジナルではない」と。


 裏を返せば、他の作品を一切参考にせず、モンスターや設定や人物が一切被らず、全くの新規コンテンツであること。

 これを満たすことができれば「本格ファンタジー」としての要件を満たすことになるのだ。


 しかし中には作者自身が本格ファンタジーを書いたつもりでも読者から「これは本格ではない」と非難される事例もあるだろう。


 俗にいう「ジャガイモ警察」である。

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