視窓の夏への応援コメント
コメント失礼します。
夏の夜に窓を開けたら、風ではなく“時間”そのものが入り込んでくる。
月、蛍、風鈴、遠雷、夕立、水中花、星、送り火――どの景色も美しいのに、その美しさの奥には、置いてきた記憶や、まだ届かない誰かの気配がずっと揺れている。
その距離感がたまらない。
“もういないひと”と“時間だけいる”の並びなんて、静かなのに胸へ一撃。
時間さん、そこに居座るならせめて家賃を払ってください。
それでも、この十首は過去に沈み切らない。
“きみより先に、明日へと濡れる”や“未来は過去を救い得るのか”という言葉に、痛みを抱えたまま前へ進もうとする意志が見える。
特に、最後まで答えを断言しないところが好み。
過去を救えるかどうかなんて、たぶん誰にも分からない。
それでも問いかけてしまう。
その愚直さこそ、人が生きるということなのかもしれない。
古都と未来の境目を黒猫だけが迷わず歩いていく光景も鮮やかで、最後まで読んだあと、ふと窓の外を見たくなる。
夏は終わっても、記憶は勝手に消えてくれない。
だからこそ、また誰かを数えながら明日へ行く。
その余韻が、とても好きです。
作者からの返信
>虎口兼近 様
丁寧に読み込んでくださり、ありがとうございます。
「時間だけいる」に家賃を、には思わず笑ってしまいました。十首に込めた記憶と時間、そして答えのない問いまで受け取っていただけて、とても嬉しいです。
黒猫の姿や「明日へと濡れる」にも目を留めてくださり、素敵なご感想に心より感謝いたします。
視窓の夏への応援コメント
コメント失礼します。
どれも素敵ですが、第5首が一番好きです。