異世界に来ましたが女騎士である貴方しか愛せません

ほし

第1話「始まり」

今は現代。


女子高生である立野美香はものすごいお嬢様で学校への登校も車を使っていた。


時刻は7時30分。


学校では朝練などの体操準備をしている生徒たちで賑わっている。


美香は校門の所で車を降りようとすると突然草むらから出てきた男性にぐさりと横腹付近を刺され気を失った。






目を覚めると高級なふりるの付いたピンク色のベッドに横たわっていた。


外では真っ暗なのだろうか。


視界も暗い。


さっきまで車登校していたはずなのに何故ベッドの上にいるのだろうか。


色々考えても仕方がない。


ベッドの上に横たわってる少女は起き上がると外明かりを頼りに窓付近まで歩み寄った。


衣服は薄い羽織だけ、寒いというより、暑いと感じることからここは夏だと考えられる。


少女はカーテンを開けると外が騒がしいことに気づく。


どうやら警備らしい人たちが何かと戦っている。


これは自分も危ないのだろうかと考えてると突然部屋のドアが開いた。




「お姫様!! 早くお逃げください!!」




「え、え??」




「城内に魔物が侵入してきて王様と兵士とで戦っているのですがどうにも勝ちそうにないものでして。とりあえずお姫様だけでも逃がしなさいと王様に命じられお伝えに来ました。馬の用意は大丈夫です、今、外の門番たちが用意に……」




「ちょっと待って、何が何だかサッパリ」




少女はそう目の前の騎士? いや、髪の毛も長いし胸もあることから女騎士?に伝えると混乱していた。




「お姫様、いつもと口調が」




「え? ええと、とにかく!! 貴方も一緒にお逃げなさい!!」




「それは出来ません! 私はまだ戦える戦力として王様の傍にいなくては」




「王様とやらは兵士がいるのでしょう?! それに加え私の傍には誰もいないのよ。まだ存分に戦えるというのなら私の傍にいて私の命をお守りなさい!!」




「お姫様……。はいっ、全身全霊を込めてお守り致します」




女騎士がそう言うと、二人は急いで部屋を出た。


城内では戦って敗れたであろう、兵士たちの叫び声が聞こえていた。

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