第1話 歯車が回り出す日
『起きろ!このアホ!』そう言い、ベッドを揺らしながら俺の額を少し痛みを感じるくらいの絶妙な力加減で誰かが叩いてくる。
俺はうるささと痛みに耐えかね、うすく目をあけた。目を開けると、色白な肌に光が反射し天使の輪が出来ている純白のマッシュショートの女性、律が俺の上に馬乗りになっていた。彼女はこちらを不機嫌そうな目で俺の顔を穴の開くほど見つめてくる。
『あのー?律さん?もしかして俺って寝坊とかしてます?』彼女がなぜ不機嫌なのかを考えた末、俺は彼女にそう尋ねた。
『よく、わかってるじゃない。なら早く起きなさい。待っててあげるから。』彼女はそう言い立ち上がり、俺の部屋から出て行った。
俺は約10分で歯磨き、着替え、朝食を済ませ、一度部屋に戻り、全長約175cmの全身鏡の前に立った。『エンチャント "恐怖の炎"ザ・フィアーオーラ』全身鏡の前でそう呟いた。すると赤き炎が体を包んだ。この炎は他人が俺を見た時の第一印象が恐怖になるものだ。たまに例外もいるが。
『真也!先行ってるからー』律は待ちきれない様に言った。それから、俺が喋る前に遠くでドアの閉まる音がした。置いてかれたのだろう。俺も速く行かなければ、教科書の入ってないが、重い鞄を持ち急いでドアに向かった。
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天超セブンティーンス @hattoneko
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