第一章 絆のはじまり

第1話 竜の王

かつて、竜の王と呼ばれたものがいた。

それは種でありながら絶対的な個として君臨し、一にして全と呼ぶに相応しい存在であった。しかし、それは自らに課された使命を果たすため「竜の都」に留まることとなり、自らの力を十全に発揮できなくなっていった。

〜時は流れ〜

「人間」と呼ばれる存在が生まれた。

それは文明を手にし、武具や知恵、作戦を駆使し、自分たちと姿形の違う種族を傲慢にも迫害し、時には滅ぼすことさえあった。そしてその横暴の前には例え竜であろうと抗えなかった。彼らは力では勝っても、数の暴力の前に屈するしかなかったのだ。そうして数を減らした同胞を都に受け入れながら、竜の王は「人間」を憎んでいった。しかし、自分では敵を屠れず、自らに使命を課した生みの親、「神」を恨んでいた。そしてまた時が流れ、彼にとっての転機が訪れる。

2話に続く。

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