精神科・心療内科
最近はオンラインがあるんだなあ
不眠になってしまった私はとりあえず睡眠薬を飲もうと思った。
そのために近場のメンタルクリニックやら睡眠外来やらを色々と検索したのだが、行きやすい位置にことごとくない……そして予約しなければダメなようで当日駆け込みは基本的に受け付けていない……。
困っていると、とあるサイトが目に入った。
オンラインのメンタルクリニックである。
「あっ……当日もいける……よっしゃよろしくお願いします」
せっせと登録し、数時間後にオンライン診察を受けることになった。
サイトによって違うと思われるが、私が使ったオンラインメンタルクリニックはドクターが毎回変わる。指名も出来たのだがそうするとドクターの都合により当日受け付けは不可だったりもして、思い立ったらすぐ受診したい私にはあまり合っていないように思った。
そんなわけでこのオンラインメンタルクリニック、五人ほどのドクターの診察を受けた。
たった一回、一人だけ指名させてもらったのだけれど、諸々の都合があってのことなので後述させてもらう。
なにはともあれ初受診、一人目のドクターである。
オンライン診察ってどんな感じなのだろうかとドキドキしつつ待っていると、画面の中に初老の男性ドクターが現れた。
「こんにちは」
「あっ、こんにちは」
ドクターは自己紹介をし、私に症状を聞いてくる。
不眠であり、動悸が治まらない。ついでにずっと胃がもたれている。最近は寝不足なせいで常にぼんやりする。
大体このようなことを話した。ドクターはうんうんと聞いてくれたあとに、問いかけて来た。
「不眠と動悸、どっちを治めたい?」
「不眠です」
即答の草森だった。
いや本当に本当に不眠が辛かったのだ。毎日毎日午前四時頃に起きてしまって二度寝もできない。九時や十時とは言わないけれどせめて六時七時くらいまでは寝かせて欲しい……。
ドクターは頷き、睡眠薬を処方してくれた。
デエビゴという睡眠薬だった。初のオンライン診察はこうして終わり、私はこのあと初のオンライン薬局との通話も行なった。
オンラインで顔を合わせた薬剤師さんは優しそうだった。
なので、ドクターに聞き忘れたけれど気になっていたことを聞いてみた。
「睡眠薬って、依存性は……?」
薬剤師さんは優しく微笑みながら教えてくれた。
「依存性のあるお薬もたしかに存在しますが、今回処方されているデエビゴは依存性がほとんどないお薬です」
「あ、そうなんですね。良かった……」
「初めての睡眠薬は不安ですよね。デエビゴに関しての依存性については心配なさらなくても大丈夫ですので……」
私は安心しつつオンライン面談を終えた。
翌日に送られてきたデエビゴを見て「これが睡眠薬かあ……」と初めてのお薬にちょっと感心したりもした。
デエビゴを飲み、眠った。
ぱちりと目覚めたのは午前四時過ぎだった。
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