脳神経外科・脳神経内科
めまいのはずが謎の塊
五年ほどめまい・吐き気に悩んでいた。一度耳鼻科には行っており、その時には「う〜〜ん、メニエールの一歩手前かな〜〜?」と言われてちょっとずつ効くという漢方を2週間分くらい渡されただけで終わった。当然のように特に改善しなかったのだがもう面倒だし、めまい吐き気が起こっても五分もすれば治まるし、まあそんなに頻繁に起こるわけでもないし、放置を決めた。
上記の話を職場の同僚にしたところ、しこたま怒られた。
「草森さん!!!そんなんほっといちゃ!!!駄目だよ!!!」
「ええ……」
「D病院にめまいの有名な先生いるらしいから行ってきなさい!!!!」
「D病院……?ドコ……?」
「もう!!!地図送っとくから!!!!」
こうしてD病院行きが決まった。有名な先生がいるんなら見てもらってもええかな、と軽く考えた。それにD病院はそこそこでかい病院で診療科が多い。ついでに整形外科にも行って最近悩んでいる背中の痛みも診てもらうことにした。(注・整形外科での診察は整形外科の章に。こちらです https://kakuyomu.jp/works/16818622176662774312/episodes/16818622176674527488)
さてメインはめまいである。受付のお姉さんに事情を話すと、さっそく有名な先生がいるという脳神経内科を新規で受付してくれた。診察までに二時間以上かかった。白目を剥きながら待っているとやっと通され、お会いしたY先生は爽やかな笑顔を浮かべながら開口一番こう言った。
「いやあ、ほんとは当日予約は不可なんだよね」
「へっ」
「予約埋まっててさ、うん、まあ今日は暇だったからいいよ!」
暇だったのに二時間も待たされたのぉ!? と思いはしたが言わなかった。大病院恐るべしである。
その後あれこれ問診を受け、後日にMRIを撮ることになった。ここが当日ではなく後日なのもなかなか大病院恐るべしである。有名らしい先生がにこにこしながら「わかんないな、MRI撮ろう!」と言ったことも恐るべしだったし、耳鼻科には行ってみた話には「メニエールだったらここじゃないんだけどね、まあMRI!」ととにかく脳を撮るしかないと主張することも未知過ぎて恐るべしだった。
とりあえずこの日はこれで終わった。MRIの前に前述した整形外科と突然の胃の不調による消化器内科が挟まったが、それは別口で記録する。
さてMRI。初めての経験に、私はかなりドキドキしていた。病院のドラマや漫画でしか見た覚えのない字面なMRI……。
撮る時も撮った後も「へぇッ!?」と変な声が出そうなことが起こった。
なんと、脳の中に謎の塊が出来ていたのである。
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