第6話 コードが示す場所

「シャドウ」から送られてきた数字の羅列は、美羽と健太を深く悩ませた。

しかし、健太がいくつかのパターンを試した結果、それは楓が過去に投稿した写真のハッシュタグの並び順を示していることが判明した。

「シャドウ」は、楓のSNSに隠されたメッセージを美羽に解読させようとしているのだ。

美羽は、そのハッシュタグを順に辿っていくことで、楓の失踪とは無関係に見える、しかし不自然な一連の投稿を発見した。

それらの投稿には、ある共通の背景が写っていた。それは、廃墟となった工場跡地だった。


一方、五十嵐刑事は、小林沙織の証言から、楓が最後に会った人物が中村悠斗であることを突き止める。

中村は、楓から匿名アカウントによる嫌がらせを受けていたことを認めるが、失踪については知らないと主張した。

五十嵐刑事は、中村を重要参考人として取り調べる。

しかし、中村の証言にはどこか歯切れの悪い部分があり、五十嵐刑事は疑念を抱いていた。


私立探偵の大山剛もまた、楓が最後に目撃された場所が廃工場跡地周辺であることを突き止めていた。

彼の情報と美羽たちのSNSを使った捜査が合致していくことに、大山は戸惑いを隠せない。

彼は、女子高生の「探偵ごっこ」を馬鹿にしていたが、美羽たちが掴む情報の正確さに驚き始めていた。


美羽と健太は、廃工場跡地へ向かった。

そこは、SNSで「映えスポット」として利用される一方で、不法投棄も行われている薄暗い場所だった。

工場内では、SNSアイコンに似たマークと、バイナリコードらしき数字が書かれた奇妙な落書きを発見する。

健太が解析すると、それは「シャドウ」という言葉を意味していた。

美羽は、ここが「シャドウ」の拠点、あるいはメッセージの場所だと確信した。

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