【暴走のトラウマですね】

「結局キスもできなかった……。」



「え、キスも……?」



翌日、なぜか報告し合う兄弟の姿。



「暴走しそうで手が出せなくてなー。ま、楽しいデートだったから良かったけどよ。」



「それでもキスぐらいはしましょうよ。ウェスティが可哀想ですよ?」



「まあ、追々な。」



親密度が増せば自然と出来るようになるだろう。


ペアが判明しても、彼らが共に過ごしたのはまだ2回。

しかも初めての恋人なのだ。


独立記念日のデートを境に、彼らは幾度となくデートを重ね、互いの事を理解して行く。



律儀なシャスタの血を引くアレックスは、結婚するまで体を重ねる事はせず、結婚初夜が2人の初めての夜となった。



意外にも、マティアスも結婚初夜が初夜だった。


ウェスティはナーギニーであり、ナーガ族のしきたりが色々と厄介で……。


まあ、普通の神に嫁ぐ彼女には守らなくても良いしきたりなのだが、ウェスティの家族の事を考えたマティアスが、そのしきたりに乗っかり手を出さなかったのである。



不良に見えても中身は真面目。


さすがシヴァ神の息子。

さすがアレックスの弟だと、ナーガ族に感心されたマティアスであった。





END

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