第14話 七夕
7月7日、七夕。
織姫と彦星が一年に一回だけ天の川渡って会える日。地元の保育園やスーパーで、七夕の飾りつけがされている。短冊には願い事が書かれていて、悪いなと思いつつ、ついついどんな事が書かれているか覗き見したくなる。ちょいと失敬。
保育園の子やと読めないような字もあるし、【サッカーが上手になりたいです】なんて、可愛らしい願いもある。大人の字で【今よりももっと給料が上がる所に転職したい】と書かれていると、短冊なんかよりリクルートとかハローワークに相談した方が早いんじゃあないかと、他人の短冊に茶々入れてみたり。
それはそれで面白く感じながら、おタケさんの店へ一杯やりにいく。
「一年経つのが早いわぁ、
もう下半期になるのよ。」
「本当、毎日仕事で忙殺されて、
気づいたら7月7日やった。」
「アライちゃんは、何お願いしたのよ?」
うーん、私はブランドバッグとかオシャレには興味ないし、健康で美味しく食べて飲めればえーかな。
「欲がないのね。アタシはもう一度大恋愛させて下さい。って願うわよ。」
おタケさん、そういうのも短冊やなくてマッチングアプリとかで願ったほうが早いぞ。
大人になればなるほど、願い事が具体的になるのよな。【住宅ローンが完済できますように】と書かれた短冊もあって、幾ら借りたか知らんけど、切実な願いやなぁと感じ入ったわ。
願い事に具体的な数字が出てきたら、世知辛い世の中を渡るために数字なんて武器を手にして戦ってるんだなと、自分自身を褒めてあげたらいい。
七夕に願い事書くのって、理にかなっているんかも。1月から怒涛の如く上半期が過ぎたタイミングで、残り後半のタイムスケジュールを見直してみる。目標下方修正もあるやろうし、そのままの目標でいく時も、長期スパンに立て直すこともあるだろうし。会社だけじゃなく、受験勉強もね。
今宵のビールのお供は、オクラですか。夏って感じ、オクラの煮浸し相手で、ビールがすすむ。節句にもとんと疎くなってしまったけど、こうやって夏には夏のもの、秋には秋の食べ物と、食べる物だけでも季節を意識していけたらいいわ。
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