幸いね

慎重に正気で書き連ねている

人生は、時々筆と折れる

ピークのピーク、つまらないさえ伴わない時

インクの染みだけが、唯一、外に出た体温

泥になるまで浸かって待つ


汚ければ汚い程、滴るインクは噛めば、噛む程、

思考は墨として滲み、満たすようだった

純水飲んだら、駄目なように

汚れた水をさらに汚して

見ないで意味さえ濁すように

上や下なんて、どちらでも良いから

とにかく、さらにさらに白紙目指して


あまりに辛かったから、何も考えないように頭に何かを一本刺したの

すると、ご覧の通り、頭は回らず、溜まった思考が頭上から、するり、ポタポタ、落ちてきて

どうやら、終止符を打ったみたい

幸いね



心象に鈍器で掻き治している

人生は、時々触れれば折れる

ピークのピーク、つま先さえ届かない時

ピンクの染みだけが、唯一、床に触れた体温

泥になっても浸かって待つ


血で濡れれば血濡れる程、舌切り雀は噛めば、

噛む程、痼は筋として痛み、膨らむようだった

純粋、呑気じゃ、駄目なように

よじれた道を、さらによじれて

未来で意味さえ変わるように

笛や汽車鳴って、どこへでも良いから

とにかく、さらにさらに白紙目指して


あまりに幸いだったから、何も考えないように頭の何かを一本抜いたの

すると、ご覧の通り、頭は腐らず、溜まった不幸が頭上から、するり、ポタポタ、落ちてきて

どうやら、終止符を打ったみたい

再会ね


身投げ出来た未来のようだった

今、地面に立ってるかもわからない私は、

翼も爪も無しで、誇れる何かだった

筆が止まるまで、ただ贅沢な化け物じゃなくて良かったと思うだけだった

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創作の浅瀬の産物 はららご @hararago

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