雨漏り半世紀
半世紀前の工場で産まれた
バットやバールと諸々のロボット
カタッと軋むネットに掴まり
遠くに向かうロケット見てた
発展に濡れたその街は 確かに瞳をパールに変えた
掠れた隅のメガホンの頭を撫でるカウントダウン
埃も宇宙へ舞い上がり瞼に灰混じり虹の雨が降る
折れた傘で瞳を守るの 折れた指で数えるの
残ったのは砂礫 瓦礫 爛れた唾液
せめて飛べれば良かったの
せめて飛べれば良かったの
今世紀最大の夢は終わった
音も人も置き去りに 昔に戻してずっと守るの
子供も大人も毒ガスも変わらないままずっと守るの
時代遅れの時代を待つの 傘の下で降る雨に耐えながら
時代遅れの未来を待つの 傘の下で光る雨に焦がれながら
時代遅れの刻印で、かつての夢を貴方へ残すの
半世紀後の工場は栄えた
ラットやノームとボロボロのロボット
クタッとくたばりマットに下敷き
濃霧に向こうのロケット見てた
反転に回ったこの星は 愚かなストーリーをドールに着せた
聳えた月のパトロンが頭を弄るロックダウン
誇りも地中へ逃げ込んで僅かに虹混じりの灰の雨が沁みる
折れた傘で雨を溜めるの 折れた指でも叶えられるの
残ったのは誰も彼も疲れた吐息
責めて閉ざせば良かったの
責めて閉ざせば良かったの
今世紀最大の夢は終わった
音も人も置き去りに 昔に戻して ずっと守るの
子供も大人も毒ガスも変わらないままずっと守るの
時代遅れの時代を待つの 朝の下で成る夢暖めながら
時代遅れの未来を待つの 朝の下で成る夢に焼かれながら
時代遅れの刻印で、勝手な夢を貴方へ残すの
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