3. 春の道

春の道


似合いすぎたる


黄のなかに 


声なくひろがる 


静かな気配





※※※




春の陽気に包まれた道に、あまりにも自然に咲いている黄色い花。まさか外来の植物とは思わない、いや気づこうとしないのかもしれない。


「声なくひろがる」は、花が知らぬ間に増殖していること、そして人々の沈黙の両方を示す。言葉では説明できないが、肌で感じる不穏さがある。

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