凄腕の一匹狼。
ダンジョンの、クエストの後始末やアイテムの引き揚げなどを請け負うサルベージ屋をしてる主人公、エンディ。
家族といえるのは、獣人のミャオフだけ。
そんな孤独な彼女に、王立パーティの前衛設計者、アウロニスが現れてから、彼女の生活はだんだん、変わってゆく………。
アウロニスは、成績は優秀だけど実戦経験がとぼしい〝優等生〟タイプ。
エンディは、冒険者ともいえない最下層の住民として、海千山千乗り越えてきた女性。
アウロ二スは、エンディにある依頼をするのだけど、エンディはけんもほろろ。
しかしアウロ二スは諦めない。
獣人(ちょっと猫ちゃんとか山猫ぽい)ミャオフが、もふもふして、可愛くて、癒やされます。
そしてこの物語は、他の物語と一線を画す物語です。
筆力がずば抜けている。
文章は美しく流麗で、バトル描写が冴え渡っています。
読んでて惚れ惚れします。
それだけでなく、作者がまさに魂をそそいで書き上げている迫力があります。
濃密なエネルギーが、ごくん、と飲めるほど、文章に込められています。
作者が、すごく物語を大切にして、心を、感情を震わせながら、物語をつづっているのが、読んでて伝わってきます。
その魂の振動、心の揺れ幅。それを文章にできるのがすごい。
描かれているのは、魂の救済です。
ちょっとこれはね………、レビューでわかりやすく説明するのは難しい。でも読んでもらえばわかると思います。
読めば、エンディに、ミャオフに、心を持っていかれ、ぐいぐい、物語の世界にはいっていってしまうでしょう。
感動、します。
だって、すごい心の揺れ幅だから。
読んでほしいなあ。
読まないのはもったいないですよ。
壱単位さんの物語は、いつもぐいぐい引き込まれるようなつくりをしています。
このお話もそう。
世界に引き込まれて、色やにおいを感じる。
声が聞こえてきて、キャラクターたちがリアルにそこを動く。
これもそんなお話です。
そしてそして!
銀揚羽の物語は、何と言ってもバトルシーンが素晴らしいのです!!
その筆致! すばらしい文章です。文章を味わってため息が出てしまいます。
ところで、わたしはこのお話のミャオフがとても好きです。
ミャオフがいるから、悲しみが悲しいだけでなく、ほっとするような
そんなお話になっていると思います。
ミャオフがかわいくてかわいくて!!! ミャオフ―! と叫びながら読んでおりました。
しかし、後半はみなさん、ハンカチを用意して読んでくださいね。
泣けます。なんだかもう、心臓を鷲掴みにされちゃいます。
涙なみだです。
でもって、ラストがすごくいいんだよなあ。
とても美しかったです。
貴方とともに過ごせたら、どんなにか素晴らしいことでしょう。
きっとその輪に首括り、今すぐ死んでしまいたいほど。
貴方とともに歩めたら、この脚をぶった切って捨ててもいい。
美しい貴方といれるなら。
貴方とともにこの素晴らしい景色を見れるなら!
もし叶うなら、今すぐ両目を抉り出し、豚の餌にも差し出そう。
……。
信じて、諦めて、失って、築いて、傷ついて、六根を枯らして、それでも。
最下層に置き去りにした半身が、囚われた心が、諦めたはずの幸せが、空寂の世界に絶望した魂は、それでも一緒にって生きたがってる。
足りないから分け合って、寒いからくっついて眠る。
引き合う魂が織り成すダマスカスの輝き。
ミリスティゲルの空無き空を舞うちょうちょ。
夜しか飛べない銀色の蝶が、嗚呼、光に向かって游いでる。
救えるんなら、
死んだっていい。
あぁ、胡蝶はぐちゃぐちゃに燃えたね。
これほど魂を感じる作品はないです。作者の魂が、キャラクターの魂がそこにあります。キャラクターたちが生きています。そこにいます。
この物語やキャラクターたちに没頭すればするほど、好きになれば好きになるほど、後半にかけて情緒がぐちゃぐちゃになります。心を持っていかれます。でも、心を持っていかれた分だけ、感情移入して苦しんだ分だけ、キャラクターたちの幸せを願った分だけ、感動が待っています。
軽い気持ちで読み始めました。でも、もっと心に武装(?)をして読み始めるべきでした。残酷で心地よくて、最後には温かい光が見れる沼に落ちました。何度も泣きました。泣きどころ何個あるんだよ(泣)
私がこのストーリーにぐっっっと一気に引き込まれたのは、主人公の過去を知ってからです。だから、騙されたと思ってまずはそこまで読んでみてほしいです。主人公の救いを願わずにはいられなくなります。第五話です。そこまで読んでください。
主人公・エンディは、世界が残酷だと思っています。そう思っても無理のない過去を背負っています。
短時間で惨殺されていく仲間。生き残ってしまった一人。親からかけられた、心ない言葉。
彼女は背を向けて逃げ続けることを選びました。もう心が傷だらけで、立ち上がることなどできなかったのです。彼女の心は悲劇があったその時から、ずっと最下層でうずくまっていました。
時を超えてそんな彼女を救った、彼女の新しい家族と言える存在たち、かつての仲間、そして彼女自身。
これは、傷だらけの彼女の再生の物語です。彼女に手を差し伸べ続けた人たちに、彼女のかつての仲間たちにお礼を言いたい。残酷な世界で生き続けてくれた彼女にも。
私はこの作品が大切で、その作品へのレビューをいい加減なレビューにしたくないと思いました。だから必死に今言葉を引っ張り出しているけれど、作品そのものがあまりにもよすぎて、そのよさをうまく書けません。読んでください、としか言えません。私の言葉では言い表せません。ダンジョンものに馴染みがなくても大丈夫です。私もダンジョンが出てくる作品を読んだのは初めてです。
世界は残酷だけど、光がまったくないわけではないのかもしれません。
主人公・エンデラーゼが救われてよかった。
「純粋」、僕はふと思った。
純粋であるものは沢山ある。だけど、その純粋に僕らは中々気づけない。
誰もが思う無垢な純粋、だけどそれだけじゃない。
傷ついた純粋、悲しい純粋、穏やかな純粋、とぼけた純粋、楽しい純粋、優しい純粋、温かい純粋、見えない純粋、いやしんぼな純粋、意地悪な純粋、意地っ張りな純粋、寂しい純粋、決してあきらめない純粋、見失ってはいけない純粋、何よりも強い純粋、意志を固めた純粋、安らぐ純粋。
僕はこの物語の中に、まだまだ書き切れないたくさんの「純粋」を見た。
ねぇ、へんなレビューだよねって、筆者様を呆れさせるかもしれないけど、僕はこの物語にある、混じり気のない「純粋」をいつも探していたような気がする。
一歩も引かず、正面から挑んで、四苦八苦して、それでも物語を書き切った筆者様。
人の想いと言うのは複雑でややこしくて、単純でわかりやすく、そして溢れんばかり、いや、溢れまくる「愛」にあると思う。
お勧め致します。
まるで内容もさわりも紹介してないけれど、僕はこの物語を読む人にはそれでいいと思う。大切な、大切な、物語が完結しました。この胸を揺さぶる思いのままに、僕は多くの人に読んでもらいたいと思ってします。そして筆者様に、
ありがとう。
皆様、宜しくお願い致します( ;∀;)