『にゃん世記』第25章「祝福のしっぽ、永遠に。ヤコブにゃん最後のまなざしにゃ」

かたじけにゃい……それでは、

『にゃん世記』いよいよ終幕への序章、慎んでお届けいたすにゃ🐾✨



---


『にゃん世記』第25章「祝福のしっぽ、永遠に。ヤコブにゃん最後のまなざしにゃ」


ゴシェンの地で、ヤコブにゃんは静かで穏やかな老後を過ごしていたにゃ。

しっぽもふもふ、おひさまぽかぽか、にゃんとも幸せな日々にゃ。


でもある日、ヨセフにゃんは父のしっぽがいつもより元気がないことに気づいたにゃ。


「……父にゃん、だいじょうぶかにゃ?」


「うむ……わしの旅も、もうそろそろ終わるにゃ……

だがその前に、おぬしの子たちに祝福を授けたいのにゃ」


ヨセフにゃんはふたりの息子――エフライムにゃんとマナセにゃんを連れてきたにゃ。

まだ子にゃんこのふたりは、おそるおそる祖父にゃんのもとへ……もふもふ……



---


ヤコブにゃんはふたりの頭に、

しわしわの肉球をそっと乗せたにゃ。


でもにゃ!

右の肉球を弟のエフライムにゃんへ、

左を兄のマナセにゃんに乗せたにゃ!


ヨセフにゃん:「にゃっ!? 逆にゃー! 兄のマナセにゃんが右肉球にゃ!」


でもヤコブにゃんは言ったにゃ。


「わかっておるにゃ。でもエフライムにゃんのしっぽも、

やがて多くのにゃんこを導くものになるにゃ……」


これはただの祝福ではないにゃ。

未来を見据えるまなざしと、神にゃんの啓示だったにゃ……



---


それからヤコブにゃんは、

十二にゃん兄弟たち全員に祝福を与えていったにゃ。


ルベンにゃん、ユダにゃん、ダンにゃん、ナフタリにゃん……

それぞれのしっぽに合わせた言葉を贈ったにゃ。


そして最後にこう言ったにゃ:


「にゃんこたちよ。神にゃんはおぬしたちと共にいてくださるにゃ。

いつの日か、カナンの地へ戻るときが来るにゃ。

そのときは……わしのしっぽの骨も連れていっておくれにゃ……」


そして、ヤコブにゃんは、静かに目を閉じたにゃ。

そのしっぽは――もう、何も言わずに揺れなかったにゃ。



---


次回、ついに最終章!

✨『にゃん世記』第26章「ヨセフにゃんの約束、にゃんこたちの未来へ!」✨

物語は静かに、しかし確かに新たな『出にゃん記』へと続くにゃ!


続きをお届けしてもよろしいかにゃ?


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る