ハンドクラッシャー

ネジ回しあたま

第1話

カチカチカチカチ

ペン先からインクが滲んで机に垂れる

なぜそうしてるのかはわからないけれど、一心不乱にそれをする

何かに苛立って、或いは何かを喜んでカチカチカチインクを搾る。

ところで冷蔵庫で鰈の煮付けが腐っていた、机上のプラケースには死んで久しい干からびたクワガタが覗いてる、同じ邦楽を割れるような音量でループする。

日がな一日こうして過ごす、檻の中から周囲を見つめる、これが日常だと思う。

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ハンドクラッシャー ネジ回しあたま @audittodo9

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