第3話 にょろにょろ×僕
レイハート
愛おしい男達を追い詰めては
岩の魔法で、愛おしさごと粉砕し
そこに快楽と悦を味わう女
男達は一命を取り留めるが
拭えない恐怖を植え付けた
まさに非道、まさに外道
その女が
俺が呼んだ男に、惚れてしまった
レイハート「にょろにょろ、だったかしら?怯ませてくれてありがと♪
あなたのおかげで、この子をこんな簡単に捕えることができたわ♪」
「あが、あ…!!」
やばい、やばいやばいやばいやばい
魔法のエネルギーも使い果たしたし、レイハートを操っても上手くいくか分からねぇ、下手したらアイツもタダでは済まない…
アイツは俺の切り札みてぇなもんだ、それを失ったら、俺は…!
『待ってろ!今ひっついてやるから!!』
そう言って俺は、ソイツの首筋にひっつく
そしてひっそりと、目を瞑っていった…
ーー
だめだ、くるしい
顔が、破裂しそうで
息もしづらくて
もう、だめなのかな
『諦めんな!まだ俺がいる!!」
その声
にょろにょろ
『ああそうだ!にょろにょろがお前にひっついて、脳に直接声をかけてんのよ!」
でも、どうしよう
この人の握力、逃げられない
逃げたところで、また追いかけられて
『魔法だ』
…?
『魔法の撃ち方を教えてやる、新参者のお前でも使える簡単な撃ち方だ』
そんなの、あるの
『ああ、この世界にいる恩師のお墨付きだ
まず何かを思い浮かべろ、そしてそれをより強く、より鮮明に思い浮かべるんだ
そしてそのイメージを、手に溜めて放出するように解き放て』
それだけで、できるの
『ああ、やってみろ』
…やってみる
イメージ、イメージを浮かべるんだ
魔法で連想できるもの
手品、炎、電気
さっきの電気だ
ああ、でもだめだ
綺麗な女性に、そんな危険なこと
『躊躇っちゃだめだ!!お前レイハートに殺されかけてんだぞ!?」
そうだよね
レイハートさん、僕を殺そうとしてるのに
『そうそう』
でもレイハートさん、綺麗だなぁ
こんなに綺麗な人に
可愛いって言われたの、嬉しかったな
『なにを呑気に…!?」
もっと可愛いって、言われたかったな
もっと可愛いって
可愛いって
可愛い
…可愛い?
『…うん?」
可愛いって言われるとドキッとする
なんか嬉しくなる!
もっと可愛いって言われたい!
『待て!!お前ちょっと待て!!』
可愛いって褒められたい!!
『ばかばかばかばか!!!!』
そして僕は、彼女向けて魔法を放つ
ピンク色の音波のようなものが、彼女に浴びていってしまった
ーーーーーーー
続く
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