第6話 「ネコの箱」へるきち様

 誰も感想を書いてくれと言わないので、暗黒が勝手に感想を書くコーナーがコチラです。自主企画期間中に完走できるかどうかわかりませんが、ま、なるべく読んでいきたいと思ってます。


 今回が第五段。へるきち様の「ネコの箱」です。作品URLはこちら。

https://kakuyomu.jp/works/16818622176212793336


 こちらはお仕事と微妙な恋愛。そしてシュレーディンガーの猫っぽいタイムリープを扱った作品でありましょう。テーマとしてシュレーディンガーの猫は……微妙。しかし、量子論における確率的表現は観測者が観測するまで決定されない。この点はしっかりと押さえてあります。


 あとはタイムリープしたかどうか。普通に考えるなら、大掛かりなタイムマシンを使わなければタイムリープは出来ない気がしますよね。しかし、筒井康隆先生の「時をかける少女」はどうだったか? 何かの薬品(ラベンダーの香り?)を嗅ぐと時間を跳躍したのですね。これについて私は少々持論がありますが、長くなりそうなのでやめときます。


 ともかく、ネコの箱がタイムリープによるものなのか、それとも何かのトリックなのか、どちらともとれる表現がされています。むしろ、時間を遡るよりも、時間停止というか、数秒だけ相手の意識を奪うトリックがあれば良さげ。もっと言うなら、仕込みをする時間を作れるなら手品的なトリックで十分達成できますね。この作品において、そのトリックがどうかって話は蛇足でして、本当にタイムリープしたの? 嘘でしょ? と主人公が首をかしげていて、読者も同様に何なんだろう?? って疑問を持つことが大事なので。


 実際はどうなんだろうね。


 一点だけ強く突っ込むべき個所があるんですが。

 パンツって何なの?

 女性が男性を部屋に招いて……アレで何にもないの??


 ま、その辺も含ませて短く閉じるのもアリですけどね。私としては、そこ、不満でした。



 

 

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