能力者が集まる学園で自由に生きたいと願っている少年は楽しく学園生活を送りたい〜自由に生きることは簡単ではなかった件〜 2年生編
ルセイ
第一章 2年生始動編
第1話
能力学園に入学してから1年。俺達は2年生へと進級して後輩を持つような立場へと変わった。まあ、それ以外に変わったようなことはない。ただ、変わったのは俺達が先輩になって後輩から尊敬の目を見られている?のが変わったところかな。
先生達はそこまで変わっていないし、担任も変わっていない。いつものようにSクラスと一緒に授業を受ける感じだ。馴染みのある人達がたくさんいるので特に問題などはないのである
先ほど言った。後輩から何か見られているのは事実だ。特に俺かな?多分英雄やら希望やらなんとか世間に言われているくらいは有名になってしまったからその功績を知っている後輩達から尊敬?をされるのはいいのだがよく挑まれている。久しぶりに勝負を挑まれたのでびっくりしたがもちろん全勝である。
強い人達はそれなりにいたが俺の敵ではない6つも能力を所有して、師匠が始原の竜女王という恵まれた環境?に育った俺には学園で相手できる人物は限られている。相手がいないってわけだ
入学したての1年生に期待するのもアレだが俺たちの学年が異常なだけだなと思う。そもそも、数百年前から存在している能力者ー始原が4人いる時点でおかしいのだがなんか物足りないところがある
「ってわけでどうしたらいいと思う?」
「うん、私に言われても困るよ」
「しーちゃんに同じく。そもそも俺達の学年が異常なだけで今年の1年生達は普通なんだよ。期待してもいいのだがお前レベルの強者が入学してくるようなことがあるか?断言しよう、それはない。
お前みたいな存在が複数人もいたら長年の学園の均衡が崩れるどころか再生不可避のことが起きる未来しか見えないぞ」
それは酷くない?俺が異常なのは分かるとしても均衡を破壊するほどやばい存在ではないだろ。そんなにやばい存在であると思われているのは悲しいな
「酷いと思っているけどそれが普通なんだよ」
「能力者に普通を求める必要あると思う?しーちゃん」
「あるから言っているでしょう?」
「はい・・・」
しーちゃんが怒っているので謝る。なんかここ最近怖くない?どうした?
「やれやれ・・・ようやく付き合ったと聞いて安心したが関係はあんまり変わっていないようだな」
和音が何か言っているが合っている。そう、俺はしーちゃんに告白して最近付き合い始めた。それを聞いたクラスメイトからおめでとうなど俺たちの付き合いを祝ってくれた。
まあ、パーティまでやるのはやりすぎると今でも思っている。すでに終わっていることとはいえ、アレはやりすぎだわ
こうしてしーちゃんと付き合っているわけだが、告白した時はかなり泣いていたのでどうしようかと慌てていたがなんとかなった。え?どういう経緯で付き合ったって?それはひ・み・つ
まあ、元気よく学園生活を送っているわけだが、そこで問題が発生。そう、今年入学してきた星宮の妹がSSクラスに入ったのだ
問題ではない?まあ、そうとは思うでしょう。でも、あの水晶からSSランクに判断を出されたのは松本以来なのだ。俺達もSSクラスに上がった時もやったが入学してから初めてがSSランクなのは彼女で初めてなのだ
それだけではなく、荒野と付き合っているみたいで驚いた。あいついつの間に付き合ったんだよとは思ったよ本当。まあ、星宮のシスコンブームを見れて良かったけどあいつが彼女を作るとは思わなかったわ
それをよく許可したなと星宮に言うと
『二人の仲が良すぎて私が止められないの・・・本当は許可したくなかったけどあの子と荒野が真剣に話しているから諦めて素直に認めたの。まさか、私より先に作るとは思わなかったけどね』
本当なら認めたくなかったと。まあ、あいつは色々とやらかしている問題児だからな。そりゃ仕方ない。にしてもあの星宮が諦める話をしたとは何があったんだろうか?どんな話をしていたのか聞いても教えてくれなかったので俺でも話せない内容だったんだろう。
めっちゃ気になる話であるが本人達から聞いてみるしかないな。って言っても新婚夫婦みたいなイチャイチャをしている2人に話しかけるのは少し・・・うん
まあ、こんな感じに周りに変化は起きたのは事実である。あんまり変わっていないと話していたが悪い、すごい変わっていたわ。これは皆さんに謝罪するべきことなので本当にすみませんでした
「そう言えばしーちゃんは勝負とは挑まれている?俺はもう30人くらい挑まれているけど大丈夫?」
「?何も来ていないから私は大丈夫だよ。流星ほど目立った活躍はしているわけではないから問題はないわ」
「お前が異常なだけだ。挑まれているのはお前の強さを知りたいからだろう。英雄の強さを知りたいとは面白いことをする」
面白くないんだが?1年生が入学してから毎日挑まれてくるんだぞ。全勝だけどまだ、始業式が始まって1週間も経っていないのに挑まれてくるのは辛いって
「負けることはないけどここまで挑まれてくるとは思わなかったわ。有賀も似たような感じみたいだから俺だけってわけではないけどここまで挑戦してくる?」
俺達の時はそこまでなかったよな?と思っていると和音が言う
「似たようなものだろ。去年の荒野や星宮と似たようなものだと思うぞ?」
なるほど、入学式から挑んできた荒野と星宮みたいなものか。ふむ・・・それなら理解できるか
「なるほど・・・星宮はともかく、荒野の場合は間違いなく、楽しんでいただろ。最高権力者だった人と戦闘して生き残っているなら当時の俺を倒してもおかしくないだろ」
「いや、成長してからがあると思うが・・・あいつの場合は謎だから仕方ないだろ。それなら、風間も謎な部分はあるからな。大抵の人達は正体が分かっているがあの2人は何者なのか正直分からない。
それに関しては無理もないさ。実力を隠していたお前が荒野に文句を言えるような立場とは思えないが?」
ぐっ、それは痛いところをつくな・・・まあ、和音の言う通り、実力を隠すために全力を出さなかったのもあるがあいつは何故俺に挑んだんだ?星宮との戦闘を見て勝てると思ったからとは思えない。
俺に警戒する奴らがいる中であの行動だから何か考えていたのだろうか?いや・・・あの問題児のことだから面白いことに突っ込む感じで俺に挑んだ可能性があるな・・・
「そうそう。まあ、気になるのは分かるよ。あの問題児はともかく、謎なのは風間じゃないかな。荒野よりも謎じゃない?」
しーちゃんが風間が怪しい人だと思っているみたいだ。荒野と知り合いであるから怪しい人というより、変人と感じているみたいだが始原であるしーちゃんでも謎と感じる男か・・・
そう言えば先日のあの事件で組織内にいた時あいつは何をしていたんだ?それとあの時の悪魔?らしき者もいたがかなり謎があるな
まあ、今更考えても何も答えはないが風間が謎の人物なのは事実だろう。ただ、正体は不明なだけだ。あいつの身元調査をしたことがあるみたいだが一般家庭?のところで生まれた子供で能力が強いと戦闘時に性格が変わる以外に変な話はない
「まあ、そんな謎の話をするよりこれから何をするのかの話でもしようか」
「話題がない」
「流星に同じく」
「仲が良いな・・・そうだった。恋人関係だったな。話題がないなら誰か連れてくるか?」
「あともう少しで5時間目だぞ。授業始まってしまうから放課後にしろ」
「そこは休み時間でよくないか?」
それを言うなよ
「時間は多いほうが楽しいだろ?放課後は何か予定でも入っているのか?」
「いや、ないが・・・まあ、お前の言う通りかもな」
和音は笑う。少ない時間で話すのはいいが途中に授業開始時刻になるからあんまり話せない。それでもいいけど
「そろそろ、時間だから席に座りましょう」
そう言ってしーちゃんは教科書を出す。次の授業は数学である
「そうだな」
俺同じく教科書とノートを出して授業が始まるまで待つのであった
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