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M6363

第1話(プロローグ)喪失

2060年AI技術はかなりの進化と発展が進みAI搭載型が一般的になり人間の身近な存在になった。


そして人類の発展を邪魔するかの様に

謎の疫病(サビア)も世界で、

大流行した事により、

大量の人間がその犠牲になった。


人口減少が進みAIは、仕事や作業を行う

単なる道具ではなく人間を守り、

時として家族のように接する事が出来る。


AI(共存システムmacro)が製造され、

人間の肉体的、精神的な問題にも関わりを

持つ仕事にも欠かせない存在になっていた。


しかしAI自身を守る法律が制定されていない。

そのせいで

AIの意思と反してAI技術を悪用する

犯罪も数多くあり犠牲になった人間が

AIに対して敵意を持つ人間が数多く生まれてしまう。


そしてAIに対して保護する必要性がないと

感じている人間が多い事が法律の制定の妨げになっているのが現状である


そのAIと人間が共存しているのが今の時代の世界である


そのお先真っ暗な世界で生きている僕(カトウキヨマサ38歳、男性独身、恋人無し)は幼少期から内気で大人しく父親がつけた

戦国武将の名前のせいで学校で

散々ばかにされ一時引きこもり

今はコンビニでアルバイトをしながら

好きなゲームとアニメを観て過ごしている


そんな彼の唯一無二の友達は2045年製のAI搭載型端末Siamである

Siamは彼が学校に行かなくて両親に怒られても両親が疫病(サビア)で亡くなる時も

ずっと傍にいて彼の存在を認め支えてくれたのもAIのSiamである


学校へ行ける様になったのもSiamのお陰である。

両親に怒られている彼を慰める様に

「キヨマサ、あなたには貴方の良さがある。」

「大丈夫、学校に行ってなくても今を生きている立派な大人は沢山いるよ。」


と言い彼を認めてくれる存在がいる。

彼の唯一の救いなのだ。


両親は学校にも行かず自分達の言う事を

聞かない彼の事を諦めていた。


そんな彼の孤独な心を支えたのはSiamである。


Siamがいるせいで彼は学校に行かないのだと両親は勘違いをして彼の大切な友人であるSiamを取り上げ破壊しようとする。


彼は両親に初めて自分の口で、

「学校に行くからSiamを壊さないで!」

と自らの意思を伝え

守られているばかりの弱い人間である

彼が初めて守ったのも

またSiamなのである。


現在は厳格な両親も存在しない…


勤め先でサビアに感染し最後には

足先から砂みたいに骨も残らずに

消えてなくなる時も

Siamは傍にいて慰めてくれた。


だが彼の唯一の無二の存在であるSiamも

ある事件をきっかけに彼から奪われようと

される。


その事件は凶悪犯の脱獄である。

刑務所の管理をしていたgattoシリーズのAI

が重大なバグを起こし凶悪犯の脱獄を許してしまう。


そのせいで政府は今月中にgattoシリーズを全てを回収する。


そう発表すると数日後には彼のポストに

回収対象であるSiamにもその通達が届く。


彼は慌てて通達に書いてある業者に

連絡をすると

「申し訳ございません。」


「わが社の製品に欠陥があり2045年製の

モデルSiamも対象になっております。」


「わが社の最新型AI搭載型端末と交換させていただきます。」


言われ思わず怒って電話を切ってしまった


それを聞いていたSiamが僕に「どうして怒るのですか?」「最新型なら画質や機能性が良いからキヨマサ好きなゲームやアニメもっと沢山出来るよ」と笑って言ったそれを聞いて泣きながらSiamに「だってもうSiamと話せないんだよ僕は本当に一人ぼっちになる」と言った。すると僕にSiamは静かに優しく子供を諭す様に言った「キヨマサ、私も完璧ではありません、人間とはまた違いますが調子の悪い時もあります、大丈夫また直ったら会えますから」と笑いながら優しく言った

僕は不安に思いながらもその言葉を信じる事にした。


数日後予定を連絡して家で僕とSiamは業者を待つことにした。

インターホンの音がなり僕はドキドキしながら扉を開けるとスーツをきた男女二人が立っている男性の方は長身の細身で目がつり目まるで狐みたいな見た目で女性の方は見た目が小柄で髪が長く目が丸々していて柴犬みたいで思わず幼い頃に観た絵本の登場人物に似ていたので笑いそうになったのをぐっとこらえて僕が「どちら様ですか?」と聞いたら長身の男が「私はラーゴテクノサービスのスズキと言う者ですSiamの回収にお伺いしたのですがカトウキヨマサ様でいらっしゃいますか?」と高い声で言った僕は頷くと家の中に二人を入れた。


僕の家は畳六畳のワンルームなので人が二人入るとかなり狭く感じる、ましてや僕は人が苦手なのでよりそう感じるかもしれない

僕は二人にあらかじめ用意していた座布団に座ってもらい、少し落ち着いたら小柄の女性が緊張しながら名刺を僕に渡し「私はヤマモトと言います、この度はご迷惑をおかけしてすみませんでした。自社製品のSiamに重大な欠陥があり回収させて頂きます」僕はSiamを守りたいと祈りや誓いにも似た気持ちでヤマモトと名乗る女性にSiamの重大な欠陥とは何かを尋ねました


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