第11話 自撮り

「...ふぁー......」

これだけ遅く起きると何となく休日を無駄にしている気がする。でも寝るという素晴らしいことを行っているのでまぁセーフだろう。

ノロノロと起き上がり朝の支度をする。一人暮らしをするようになってからかなり料理は上達し人に出せるぐらいにはなった。なんとも嬉しい話である

垂れ流したテレビを何となく聴きながらパンを食べているとlimeがきていた。

『写真まだ?』

思わず飲んでいた牛乳を吹き出してしまった。昨日はあの後疲れてすぐ寝てしまったので本当に忘れていたのだ。

でも自撮りなんてしたくない。なんだか恥ずかしくてムズムズするし何より...女物の服を着るというのはなんかダメな気がする 男として。

それでも好奇心には抗えないのが人という生物である


「こう...かな」


好奇心に負けた僕は絶賛鏡の前でポーズをとっていた

正直に言うと、結構楽しい。

可愛い角度を見つけるのが難しくかれこれ30分ぐらいは自室に閉じこもっている。まぁいつもだが


「これが1番いいかなぁ〜」

こなつのメッセージを開くが即座に送ることは出来なかった。変って言われたらどうしよう?キモイって言われたらどうしよう?

そんなこといちいち考えて送信ボタンを中々押せない

いや、僕は乙女か

意を決して送信ボタンを押す。

「はぁ〜〜...なんか疲れた」


しばらくするとこなつから連絡が来た。

「ちょー可愛いじゃん!

今度それ来てデート行こうね〜♡」


おおよそ休日で消費していいカロリーを超過したことを恨みばたりとベットに倒れ込んだ。

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