結真とメルティア その3(改)
「セリフ。」 。を削除しました。 内容は変わりません
__もう駄目だ。死ぬって思った時、「グボッ」「ウギャア」
二回、鈍い音と、叫び声がしたと思ったら、
(エッ?まだ動いて?……生きてる?)
目線を戻すと、僕の傍らに金色の長い髪の女性が仁王立ちして腰に手を当ててる。
「カッコいい」
思わず漏れた声にこちらを向く女性。(なんだかミロのビーナスを見てるみたいだ……)
「ね?あなた何者?そんな青い服を着て、もしかして民族衣装かしら?」小指を顎に当てて小首を傾げてる。(むっちゃ。可愛い)
「あ、ありがとう」
僕は倒れ込んだまま、そう返すのが精一杯だった。
「ふっ」
鼻で笑われた。
「あなたね、まだ戦闘は終わってないのですわ?」
剣で巨人を指し、そう言い放つと同時に彼女も駆け出した!
****
巨人の一匹が丸くなってしゃがんだ。
その頭を土台に後ろの巨人がジャンプする。
更にその後ろから三匹目の巨人が二匹を蹴って、
更に高く大ジャンプをした。
全体重を掛けてこん棒を振り下ろす気だ!!
****
__これは!「ジェッ●・ストリー●アタック?」初めて見たぞ!
僕は興奮のあまりこぶしを天高く突き出して叫んでいた。
****
メルティアは振り下ろされる渾身の一撃を紙一重でかわし、巨人の着地と同時に振り向きもせずに、その首を斬り飛ばす。
体勢を立てなおした二匹の巨人が、素早く左右に回り込んで挟み撃ちにする気らしい。
「「ウガァッガガ!!」」
二匹の雄叫びが森中に響き渡る。その声だけで僕は縮みあがってしまった。
でも、彼女は動じない。その場で迎え討つ、つもりのようだ。二匹の巨人が一点に交わった刹那。
__同時に二つの首が空を舞う__
彼女の金色の髪が揺らめき、クルリと舞いながら、細身の剣が一閃、銀の弧を描いた——まるで踊るように、二つの咆哮を静寂に変えた。
すごい。
何事も無かったかのように、佇むその姿は僕が憧れたヒーローそのものだった……
そして、僕は勇気を振り絞って彼女の傍へ駆けた。
アクトスーツのまま……
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