第8話 ズレ神、未来予知する
「えーとうーんと、般若心経、アブラカタブラ、オーアーメン、いでよ未来!!」
いきなりのわけわからん、でだしでみんなキョトンやろうけど、
今日なぜか、ワイ、占い師やってます。
いやー、最初は占い師の助手のバイトできたんやけど、なんでこうなったやろ?
時間は、1時間前に遡るで。
「占いの館 ”公子の泉” やったよなたしか、えーとどこやろ、あ、ここやな。」
なんだか古めかしい建物が目の前に立っていた、そこに派手なネオンで”公子の泉”と書いてあった。
「こんにちわ、今日お世話になります、橘 親太朗です。」
建物の中に入り、大声をあげて挨拶してみたが、シーンとしている。
「ううぅーうっーーう......」
奥から変な声する、なんやねん、いややわ、まあ奥見てみるか。
「こんにちわ、だれかいらっしゃいませんか?」
「ううぅーうっーーう......ううううっ」
だんだんうめき声に近づいているな、どこやろこっちかな。
「ううぅ......たすけて.......」
なんか、占い師のかっこした、おばちゃんが、死にそうな声出してうめいてた。
「お、おばちゃん、だいじょうぶか?どうしたん?おなかが痛いんか?」
おばちゃん、お腹押さえて、苦しんどった。
「これは、救急車やな、てかおれ、医者やん。」
ワイ、まずはスマホから119番押して救急車呼んだ。
「おばちゃんごめんやで、お腹押すよ、って言って触診してたら。」
「ちゃう、うう、牡蠣にあたったんやうう痛い、ちょっとトイレーーー。」
ようみたら、牡蠣の殻、そこらに落ちてた。相当のもがき苦しんだんか、部屋ぐちゃぐちゃやった。
そうこうしているうちに、救急車来て、占い師のおばちゃん運ばれていった。
「きみ、頼むわあと適当に......占ったらええから予約の方の相手したって.....うう痛い.....」
ワイ、キョトンやったわ。てかはぁ?
そんなこんなで今に至ってます。
ワイ、頼まれたからには、責任感強いほうやから、断れんし、それにかっこから入るほうやねん、いまの見た目占い師にしか見えんと思うわきっと。
相当胡散臭いけどな俺は思うに。
著者はでてくんな引っ込んどれ、ほんま人がやる気になってんのに、それをなにいってんや、ほんまに。
はあ……
そんなこんなで、予約のお客さんの占いしとる、まあワイこれでも神やで未来予知ぐらいたぶんできるはずやと信じたい。
「それでどうですか?、ぼく転職したほうがいいでしょうか?」
ワイは、なんとなく転職はやめたほうがよさそうやなとおもった。そやそういうビジョン見えたんやきっとこれは!!
「みえます、あなたが今の職場にいる姿が、1か月後、
問題はすべて解決するでしょう。」
ワイは水晶を見ながらそう答えたんや。
「えっ!ほんとですか、よかった問題解決するんですね。」
「あなた、人間関係で悩んでたんですよね、それは解決しますよ。」
ワイは、だいたい人間の悩みのほとんどは、人間関係って聞いたことあったからそう答えた。
「はあ、ちがいますよ、単純にお金の問題です。」
うっ、やばい偽もんやってことばれるかな、これは。
「あっそうそう、お金の問題ですがそれの根本原因、人間関係ですよね。」
これでどや、大概お金も結局人間関係につながってくるやろ。
「いや、ぜんぜんちがいます、ギャンブルして借金したんです。パチンコが原因ですね。」
なんかめっちゃ不審な顔されてる、やばい、どうしよう。
「あっそうや、そんなにギャンブルに走った原因、人間関係でむしゃくしゃしてですよね。」
ぽかんとした顔をしたお客さん。
「ちがいますよ、ただの無類のパチンコ好きですねん、あのもうええです、まったく当たってないんで、帰りますわ。」
なんやねん、当たるって噂の占い師やって思ったのに。
って毒づいて帰っていきはった。
完全にやってもうたわ、ごめんおばちゃん........
さっきの客がなんかあやしい男と会っている。
「うーん尻尾つかめんかったか、あの占い師詐欺やってるって情報つかんだのにガセやったか。」
「すいません、警部、いつまでたってもなにも売りつけてこないんで、早々に退散しました。それにきょうは男でしたよ占い師、女って話でしたが。」
二人の警察官はこんな話をしている。
しかし、客だった部下の男はこう思っていた。
あの占い師めっちゃ当たるやん、警部との人間関係で悩んでてむしゃくしゃしてパチンコで
借金作ったなんてこと全部見透かされとったな、ほんもんやわ。あの占い師。
こんどこっそりまた占ってもらいに行こうかな。
ズレ神のバイト日誌 コンラン @konran20250528
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