ズレ神のバイト日誌
コンラン
第1話 完璧という名のズレ
いらっしゃいませー ピッ ピッ ピッ 合計2073円になります。
1万円頂戴します。
店長1万円はいります あざした。
いらっしゃいませー
そんな声が聞こえる。
とてもいそがしそうだ。
「うし、次はバックヤードで品出しっと、店長バックヤードいってきやす。」
「はい ごくろうさん」
バックヤードで品出しを始めた、この中年なんだか20代なんだか、
年齢不詳のこの人物
この男、じつは神である。
いやいやいやいや、ちょっとまて、神って何?
そう思ったそこのあなた、そうなんです、神なんです。
「神いうても、下っ端やけどな」
うお、著者の気持ちを読み取ったこの男、そう神である。
「だから下っ端やからそんなたいしたもんちゃうで」
そんなわけで神なのであるが、うん?
何の神かってそれはご本人から語っていただきましょう。
「だから、たいした神ちゃうって下っ端、使い走り、ってかパシリかな。」
いやいやいやいや とはいえ神なのである。
よくかんがえたら盛大なネタバレがタイトルにあるから・・・・
読者の皆さんはもう知ってるだろうけどそうこの男 ズレ神である。
「うん? ワイのこと? 呼んだ?」
そうそう君ですよ君。
さて今日もズレ神さんのお仕事をみせていただきます。
あざーす。
「さてちょっとなんか知らんけど、邪魔はいったけど、仕事仕事っと。」
おーと邪魔ってのはおれのことかな?
品出しを始めるズレ神、まずは棚を見て何が足りてないか確認してるようだ。
「ちょっとまって、ズレ神、ズレ神いうけどおれちゃんと名前あるよ。」
うん?名前って ズレ(姓) 神(名) やろ?
「いやといまて、って思わず嚙んだわ。」
「なんやねんそれ ズレ(姓) 神(名)ってちがーーーーう、 ちゃうちゃう。」
「俺の名前は橘 親太朗っていうねん。どやええ名前やろ。」
うんそうやな。(普通の名前やな)
「おまえ普通の名前っておもったやろいま。」
さてとお怒りのとこすいません、店長みてまっせ、きみのこと。
「すいません、店長。」
「あとまかせたよ。」
「おつかっれした。」
「ふうー仕事仕事、変な奴が邪魔しよるけど仕事や。」
さーせん、ズレ 神さん、邪魔して。
「もーほんまにひとりごと言ってるやばいやつみたいにみえるやろ、やめてや。」
「仕事させてーーーもう」
・・・・・・
「って黙るんかい。」
(うぜーな)
「うぜーっていっただろいま、もうええは無視や。」
そんなこんなでズレ神改め親太朗君は品だし始めた。
よう働いとるレジ見ながらお客さん来たら、接客しながら品出ししてるな
えらいなおもったより仕事できるわ。
「あざーした。ふうー品出し完了といいかんじにできたな。」
ほんま親太朗君のいうとおり完璧な商品陳列、いや見事美しい。
「あざーす。」
「何この店員こわ」
女子高生にこわって言われとるぷぷ、おもろ。
「ふうー落ち着け、深呼吸や、ここで切れたら奴の思うつぼや。」
だめか、きれてさらにキモがられるそんな展開期待しとったのにな。
「よしよし完璧な、えっ・・・」
うん?どうしたんや親太朗君。そんなびっくりして、え・・・
子供が親太朗君がやった完璧なる商品陳列をぐちゃぐちゃにしとる。
こんな子供おるかな、ふつうここまでぐちゃぐちゃにできんで。
「いぇーい これをここにして、これっこっち うん完璧」
いやいや完璧ってさっきの親太朗君の商品陳列こそ完璧っていうんやぞ。
「あかん、眩暈するわ、注意せな、そうやなよし。」
「ぼくいいかな、そんなことしちゃだめだよ。」
「おっさんなに? あ、お礼くれるのなにか?ありがとう。」
「what? ふうあかん 英語出てもうた、帰国子女やし、わしついついでるねんな。」
え、帰国子女なん?神やのにな、帰国子女ってどいうことやろ。
「ちゃうーー。 ぼくだめだよ、お仕事の邪魔しちゃだめだからね。」
「おじさんなにくれるの?」
子供って無邪気やな、そんなキラキラした目でみつめられたら、なにもいえんわなお気の毒に親太朗君
「だめや話通じんわ。」
「ちぇ、ケチなおっさん、ベーだ。」
ひどい言いよう、親太朗くんはなにもわるないよ。そこは俺が保証する。
あとにはぐちゃぐちゃになった商品棚だけが残った。
「ありがとうね、ぼく。」
「おれ、勘違いしとった......これが美やな。」
あれ親太朗君、目にゴミでも入ったんか?。
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