【おしっこ我慢】王子様キャラは学校のトイレが使えない

@omoomo8818

第1話


第1章



【チャイムSE 学校の環境音】



かえで「お弁当お弁当…はいこれさくらの分」

「いいっていいって、材料費もらってるし、多めに作る方が安く済んで助かるんだよね。」

「今日はね、大根がやすかったから…ん?」


【音、遠目に】



まこと「ふふっ、クッキー焼いてくれたんだ、ありがと。」

「うん、あとで美味しくいただくよ。」


かえで「…ま〜たいるよあいつ。」

「王子様?かなんだかしんないけど、あれが来るとうるさくてしょうがないんだよね…」


まこと「…ん?」


かえで「やばっ、目があった…」


まこと「どうしたんだい?僕に何かようかい?」


かえで<冷たい>「いや、別に…」


まこと「そんな顔を背けて…ほら、こっちを…」


かえで「…っ、触んないで。」


【手を払うSE】



まこと「おっと…」


かえで「…あんなうるさくしてたら誰だってみるでしょ、ご飯食べるからあっちいって。」


まこと「ふふっ、ごめんごめん、気を損ねてしまったね。」

「そうだ、今度よかったら一緒にお昼を…っと、すぐ戻るよ。」

「それじゃあね、藤崎さん。」


かえで「…は?なんで私の…あっ…」


まこと<他の子に話してる>「…うん、今日は中庭にいこう、え、紅茶も持ってきてくれたのかい?ふふっ、ありがと…」

かえで「…やっと、うるさいのが消えた。」

「いや顔がいいのはわかる、けど女の子だよ?」

「女子校だからチヤホヤされて調子に乗ってるだけだって、さっきのやりとりみた?顎クイしようとしたんだよ顎クイ!少女漫画かっつぅの…」

<興味なさそう>「…あ〜、それがいいのね〜はいはい…」

「あ〜…別のクラスなんだからわざわざくるなって〜の…」

「…そうだ、大根!やすいから煮物にしてね…そ、汁がこぼれないように工夫が…」


【作中時間経過4秒ほど開ける】



【ショッピングモール環境SE 放課後】



かえで「…ふぁ…」

「…暇だ。」

「平日っていうのもあるけど、ショッピングモールも下火なのかな〜、正直私もネットで買ってるし。」

「時給は出るにしても、暇すぎるのもそれはそれで…」


まこと「はぁ!はぁ!はぁ!はぁ!」


【駆け足ぎみ】


<まわりキョロキョロ>「…えと、え〜っと…っ!」

「す、すいません!」


かえで「はい、インフォーメーションスタッフの…ん?」


まこと「トイ…お手洗いの場所って…はぅ…」


かえで「えっ…はい、お手洗いですとお客様の右手に見えます…」


まこと「っ!ありがとうございます!」

「んぅぅ…はやくはやくはやく…」


かえで「おぉ…」

「すごい形相…ていうかあれお昼の…あっ!」

「やっば、この時間女子トイレが清掃中だった…伝えに行かないと…」


まこと「はぁ!はぁ!はぁ!はぅ…!」


【前抑えSE】


<早口>「あと…あと少し、あと少しあと少しあと少し…」

「はぁ…はぁ…はぁ…!はぁ…!!えっ!!」

「せ、清掃中のため使用を…えぇ!?」

「そ、そんな…え、でも清掃中なら…あっけど使っちゃダメって…あっ…」


【おちびりSE】


「ん”っ…!」


【前抑えSE】


「…っ、んんっ…!」

「む、むり…もう他のトイレに行く余裕なんて…あっ。」

「…だ、男子トイレ…」

<葛藤>「やっ…うっ、う”ぅ…」


【ゆっくり歩くSE】


<意味不明な言い訳>「使う…使うだけ、おしっこするだけだから…」

「下もズボンだし、パッと見じゃ女だって…」

「はぁ…はぁ…」


かえで「ちょっと!」


まこと「ひゃぁ!?」

「あ”っ…」


【おちびりSE】



かえで「そっちは男子トイレだってば。」


まこと「んぐぅ…す、すいません…えっ!藤崎さん!?」


かえで「あっ、やっと気づいた…うぉ!?」


まこと<あたまパニック>「ごごごめんなさい!限界で!魔が刺して!悪意があったわけじゃ…あっ…」


かえで「ちょ、いいから落ち着いて、二階の女子トイレなら使えるから…え。」


まこと<なすすべなく>「あ、あぁ、あぁぁぁぁぁ…」


【お漏らしSE】


「やっ…でちゃ…あぁぁ…」


かえで「え、え、っと…」


まこと<泣いちゃった>「んぐぅ…とま、とまんな…うぅぅ…」

「ぐずっ…う、あぁぁぁぁ…」


かえで<気まずい>「んんっ…」


まこと「んぐぅぅ…ぐずっ、うっ、んっ…うぅぅぅ…」


【お漏らしSE一旦弱まり】



かえで「…大丈夫?ちょっと待ってて、今清掃員の人に連絡を…」


まこと「…っ!こないでっ!」


かえで「い〜から、歩ける?とりあえずこっちに…」


まこと「だめまだ…あ”っ…」


【おもらしSE再開】


<恥ずかしい>「んぅぅぅぅ…」


かえで「あ〜…」


まこと「ごめ…ごめん、ごめん…ぐずっ…」


かえで「謝んなくていいから、もう出しきちゃって。」


まこと「…っ、いや…あっ…」

<どちらにせよ止まらなかった>「うぅぅ…んんっ…」

<終わった>「…っ、んんっ…はぁぁぁぁぁ…」


かえで「…あっ、斎藤さんですか?今フロント前のトイレにいるんですけど、一人失敗しちゃった子がいて…」

「はい、女の子で…あっ、高校生ですね。」


まこと「…っ!」

<情けなくてまた泣けてきた>「う”、う”ぅ…」


かえで「…ありがとうございます!はい、それじゃあ…」


まこと「…っ、藤崎…さん…」


かえで「え〜っと…すぐウチのスタッフがくるからあとは…あっ。」


【通知ポーンみたいなSE】


「やば、受付だ…ごめん!そういうことで!」


まこと「あっ…」

「…ぐずっ、最悪…間に合わなかった上に…お、同じ学校の人に…ずん…」

「ぐずっ…ていうか、一人にしないでよ…ずん…」

「…ぐずっ、あぅ…うぅ…動くとたれて…」


【時間経過4秒ほど開ける バイト後】



かえで「んぅ〜、おわった〜!」

「斎藤さん、今日はありがとうございます、助かりました。」

「いや〜…全くの偶然なんですけど、実は同じ学校の子で…」

「あはは…はい、もしあったら伝えておきます…」

「…はい、それではお先に失礼します。」


【ドアガチャSE】



まこと<ブツブツ言ってる>「絶対にバレるわけにはいかない…なんとしてでも口封じを…あっ!」


かえで「ふぅぅ…うぉ!」


まこと「ふ、藤崎さん!奇遇だね!」


かえで「びっくりしたぁ…いや絶対待ち伏せしてたでしょ。」


まこと「ち、違う!僕はたまたま黄昏ていて…」


かえで<めんどくさい>「あ〜、今そういうのいいから…」


まこと「…っ!まって藤崎さん!僕の話を…」


かえで「悪いけど歩きながらでもいい?急いでて。」


まこと「うっ…わ、わかった…」


かえで「はぁぁ…それで、私に何の用?」


まこと「その…今日のことで…」


かえで「あ〜、まっ、気にしないで、斎藤さん曰くそんな珍しいことじゃないってさ、お漏らし。」


まこと「おも…!んんっ…」

「そ、そう!それを…できれば…いや、絶対他の人には…」


かえで「あ〜言わない言わない、てか言ったら私のバイト先もバレるし。」


まこと「…ほ、ほんと…?ほんとのほんと?」

「…あっ!そうだお礼に今度僕と二人でご飯を食べられる券を…」


かえで「え、いらない。」


まこと<バカだから本気>「なんで!?ファンの皆なら絶対喜ぶのに!」


かえで「いや別に私ファンじゃないし…」


まこと「うっ…どうしよ…じゃあ…」

かえで「だから別に見返りは…あっ。」

「このあと時間ある?付き合って欲しい場所があって…」


【作中時間経過4秒ほど開ける】



【スーパー環境音とレジのSE 会計完了から場面が始まったことを表現】



かえで「いや〜、ありがと、特売は一人一個まででさ〜」


【ビニールのSEとか、話ながらものをいれてる】



まこと「んんっ…」

「…本当に、これだけでいいの…?」


かえで「いいっていいって、ていうかそもそも見返りを求めてたわけじゃないし…」


まこと「…そ…っか…」


かえで「…ん〜。」

「…あんた、学校とたいぶイメージ違うね。」


まこと「…っ、そう、かな…」


かえで「うん、こっちの方断然マシ。」


まこと「…うっ、そんな嫌われてたんだ…」


かえで「学校はね、今のあんたは結構好きだよ。」


まこと<ちょっと嬉しそう>「そっ…か…」


かえで「…よし、じゃあ私帰って料理つくんなきゃだからもう行くわ、え〜…」

「…名前なんだっけ?」


まこと「…っ!僕の名前を知らないなんて…」

「…まこと、ひいらぎまことだ。」


かえで「はいはいマコちゃんね、買い物付き合ってくれてありがと、そんじゃ。」


まこと「あっ…!まだ話は…」

「…いっちゃった…」

「…まこちゃん…」

「…そんな風に呼ばれたの…初めてだ…」


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