R²/ふたりのREIKA
Kei
第一話
麗華@Okanekubari
『びんぼう暮らしから成り上がり△12社経営▢資産23000億◎今は副業の情報を発信したり、困っている人たちのために現金プレゼント企画をしたりしています♡まずはフォローしてください☆』
麗華「…投稿!これでよしっと」
Akina「社長… それはやめた方が…(23000億!?)」
麗華「どうして?私は人助けをしたいのよ」
Akina「はい…(とうとうやり始めてしまったか…)」
麗華「いつも話しているでしょう?私は子供の頃から超貧乏でね、辛酸なめて残パンあさって…そう!酸残よ!散々苦労してきたの。それでもともかく石に噛りついてでも(もちろん比喩よ?)勉強して、返済不要の奨学金を取って… 大学に行って、ビジネスを学んで、そう、そうやって、ここまで来て…やっと、やっとちゃんとした食べ物を毎食、食べられるようになったのよ。それでもいつも頭の片隅で思い出すのよ。ひもじく惨めだったあの頃を。だからね、私はだれにもあんな思いさせたくないって考えたのよ。貧乏に苦しむ人を助けたいって!!」
Akina「いえ、御志はご立派なんですが、その、方法が…」
麗華「困っている人に必要なのは現金なのよ!お腹を満たせなくては何も始まらないわ。ちゃんと頭も回らないし…現金は最初に必要なものなのよ。長く私の秘書をやってるアナタなら、私が常々そう言ってること知ってるでしょ?」
Akina「ええ、よく存じております(こりやダメだ…でもなんとか軌道修正しないと…)」
麗華「ん?ちょっと、これ見て!私と同じような活動してる資産家が他にもいるみたい!」
Akina「ああっ、それはですね(1000%詐欺なんだけど…どうやって伝えれば…)」
麗華「文面までおんなじ!」
怜香@Okaneyokubari
『びんぼう暮らしから成り上がり△12社経営▢資産23000億◎今は副業の情報を発信したり、困っている人たちのために現金プレゼント企画をしたりしています♡まずはフォローしてください☆』
怜香「…投稿!これでよしっと」
「もうこの方法は古いんだけど…反応あるかしら? …お!?」
ピローン♪
麗華「フォローしました!よろしくお願いします!!」
怜香「さっそく来たわ!おバカなカモが!未だにテンプレに反応するのがいるなんて、バカねー」
「 『フォローありがとうございます。早速なんですが、専用のアプリでやりとりしませんか?お金のことなので…』 っと」
麗華「人助けのことで、あなたとお話ししたいんです」
怜香「ん?」
麗華「一緒にやりませんか?そのほうが効率的だと思うんです」
怜香「!? 同業者?」
「まぁ確かに、今の時代この手のは誰かと組んでやる方がいいわよね…」
麗華「発信力には自信がありますよ!」
怜香「そうなの? それなら…乗ってみるかな?」
「 『わかりました。ちょっとお話ししましょうか』 っと」
麗華「ありがとうございます!じゃあ迎えに行きます!」
怜香「迎えに行く…? どういうこと!?」
キキーッ‼
怜香「何何っ!?(カーテンから外を覗き見る)アパートの前に黒塗りの高級車が止まって…」
ドンドン‼ ドンドン‼
怜香「ひーっ怖い!!」
Akina「怜香さーん、こんにちわー」
「いるのはわかってるんですよー 出てきてくださーい!」
怜香「うそでしょ?もうケーサツが… ってか、現時点で何の罪なの!?」
バーン(鍵が吹っ飛び、ドアが開く)
怜香「きゃーっ!!!」
Akina「あれ?気絶しちゃってる… いいわ、このまま運びましょう。車に乗せて頂戴」
——麗華と怜香。これがふたりの出会いだった——
(つづく?つづかない?)
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