第54話焼き付くし作業

翌朝ー。

「今日はオフ取った。良美。」

「じゃあ、黒い箱のゲーム、、、。」

「そうだ。長官に電話する。」


鈴木警部補は早々にスマホを取り、長官に電話をする。


先方は午前10時から会議をするそうだ。


「お昼には終わるだろう。良美。」

「鈴木警部補、、、。」


正午ー。


鈴木警部補のスマホが鳴る。


「もしもし?」

『わしだ。』

「長官?」

『そうだ。』

「ゲームはどうなりましたか?」

『わしが同行なら許そう。』

「危険ですよ。」

『なあに。大丈夫だ。心配はいらぬ。』

「長官、、、。今すぐ防衛庁まで行きます。」

『分かった。』


鈴木警部補はスマホを切り、良美に事情を説明した。


「長官、大丈夫かしら。」

「きっと大丈夫だろう。行こ。良美。」

「うん。」


鈴木警部補は王家の墓と共に良美を乗せ、車を防衛庁まで走らせた。


防衛庁で長官と鉢合わせ、長官は黒い箱のゲームと共に鈴木警部補の車の後部座席へと乗車する。


「ところで、鈴木警部補。どこへ向かうのかね?」

「沢研究所です。」

「研究所にこのゲームを委ねることは許さんぞ。」

「ちょっと横山先生の力を借りるだけです。」

「ふむ。」

長官は納得行かない様子だ。


良美が会話に入る。

「安心して下さい。長官。横山先生はとても信頼出来る方です。」

長官は黙ったままだ。


沢研究所ー。

「つきました。長官。」

「本当に信頼しても良いものか。鈴木警部補。国の研究所に頼むのはいけないのかね。」

「国は事情を知りません。」


良美が2人を促した。

「行きましょ。長官。鈴木警部補。」


3人は沢研究所に入って行った。


「鈴木警部補、良美さんじゃないか。こちらの方は?」

長官が名乗り出る。

「私は防衛庁の長官だ。」

「横山と申します。」

長官は怪しい目で彼を見る。

無理もない。沢研究所は人目につかない研究所。国の研究所とは違う。

「良美さん、その手にもっているものは?」

「ラムセス2世の王家の墓というゲームです。ラムセス2世は味方です。このゲームを長官が持っている黒い箱のゲームに焼き付くすのはどうでしょう。ラムセス2世が我のゲームと言ってました。」

「試す価値はある。だが危険だ。防具服が3つある。それを着よう。長官とやら、外で待機して頂けませんか?」

「ふむ。」


早速、ゲームの焼き付くし作業に取り掛かった。3人は防具服を隙間なく着こなしている。


横山は、コンピュータに王家の墓とエジプト物語をセットし、スタートを押した。


すると、赤いオーラと古文書の祝詞の文字と同じピンク色のオーラが同時に出て来た。

ピンク色のオーラが赤いオーラにまとわりつく。


「物凄い光だ!防具服があって良かったわい!鈴木警部補!良美さん!」

「祝詞の文字と同じ色だわ!」

「良美!気を付けて!」

いかなる時も鈴木警部補は良美を心配する。


長官は外で苛立っていた。それもそのはず、長官は本当は学者になりたかったのだ。それも横山のように、好きな研究をする学者に。

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