② 6月13日
きのうは夜に日記を書くと書きながら書いてなかったことに気がつきだからなので書いている。kの文字が打ちづらい。kのキーだけが重みをおびている。なるほど。たぶんだがお菓子か何かをこぼしたのかもしれないし、意図的におれが使えないように仕向けたかもしれない。これだけたったこれだけ書いてもわりとkの文字を打っていることにビビる。kは意外と使うのだなとおもう。
というかいまは朝だがいま書いているのが笑えるしおれは今日学校に行くのだろうかとやや引き気味だし腹が減っている。
そんな自分がおもしろい。しょうがないからきのうあったことでも書いていこう。
きのうの空は薄汚れた雲が多かった。おまけに雨まで降ってきておれの中での最低の天気だった。幸いにして梅雨の時期だし割愛してしょうがないちゃぁしょうがない。といいたいところだが何かが違う。そしてイライラする。おそらくだがこうゆうことだろう。
おれは自分の中での価値を定めて定めたくないのだとおもう。
それは簡単なことでひとつひとつが一生戻ってこない経験である以上、そこに対しての優越をつけることが嫌いなのだ。
そんなことで先程の表記を訂正したいとおもう。
おれは雨は好きではないしいきらいでもない。うん。まあ訂正されている気は毛頭しないが放っておくことにする。
学校できのういちばん嬉しかったことといえば、前の席のもえかとその隣の
あみりとしゃべったことだ。
特にもえかは性格に欠点がなくそれなりの自我を持っているようにもみえるしそもそもの話が顔がかわいいのが気に入っている。
最近気がついたことなんだが相手に尽くすように話題を展開し無理に質問ばかりする会話にはなんの味も出ないことがよくわかった。心がけないとならないことは『自分のために会話をする』いうところにすべてがあるとおもう。
ひとを見て考えを読みとりそこからの言動をチエックすることに全フォーカスを集中させるべきだとおもう。
最終的には皆同じ目標だと推測される。そこを忘れなけれはいいのだ。
もえかの声はことりを彷彿させるほどちいさくて儚げでそれでも必死で喋っているその薄ピンクの唇から出てきた言葉は
「りゅうせいってさ、まゆげ太いね」
頬を少しだけ赤らめてその大根太いねくらいのノリで結構傷つくことをサクッといわれその横のあみりも、うっ、それわたしもおもってた! あーあもえかはっきりいっちゃったね! そうした経緯で話をしたわけだが、そこ? いまさらいう? ということとまゆげ太いやつならたくさんいるだろといおうとしたが、そうだねといとことだけいい、あとはふたりの会話をなんとなく聞いていたら斜め前のけんごに、おれもそうおもってたりゅうさまゆげちょう太テーよなと賛同して笑った。
帰りにけんごの肩をぽんとたたき、お前どこさといい、まゆげ見せろとマッシュの髪の毛をあげと細くもなく太くもないまゆげがそこにあり、なんだよぅと口を尖らせるけんごに向かってスマホで写メを撮った。
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