第2話 考察1・・教育ママで考えてみると

 さて、それではこの事例を考察していきましょう。


 ここで立場を変えて・・あなたが友人からこの問題を相談されたとしましょう。あなたなら、友人からのこの相談の内容をどのように理解するでしょうか?


 友人の相談の骨子は、母親が執拗に勉強するようにと言ってくるというものでした。こう考えると・・あなたの脳裏に『教育ママ』といった言葉が浮かんできたのではありませんか?


 『教育ママ』は、子どもの学業や成績に特に力を入れる母親のことを指す言葉ですよね。『教育ママ』には、いろいろなケースがあると思いますが・・一般には、次のようなイメージで捉えられているのではないでしょうか。


〔教育ママの一般的なイメージ〕

 子どもをいい学校に行かせたいとか、高収入を得させたいといった・・子どもの未来をもっと良いものにしたいという思いから、子どもに勉強を強要したり、勉強のスケジュールを管理したりする母親。


 どうですか? あなたの脳裏にも、こういったイメージが浮かんだのではないでしょうか?


 では、あなたは『教育ママ』を念頭に置いて、相談をしてきた友人にどのようなアドバイスをするでしょうか? ぜひ、頭に思い浮かべてみてください。


 それは、例えばこういったアドバイスではありませんか?


A:「お母さんもあなたのためを思って言っているんだよ」


B:「お母さんに、あまりしつこく勉強、勉強と言わないでくれと頼んだらいいじゃないか」


C:「そんなの、あなたの家庭の問題だよ。相談されても困るよ。あまり立ち入りたくないな」


D:「あなたの悩みなんか、どこにでもある話だよ。誰もが多かれ少なかれ、そういうプレッシャーを受けているんだ。だからね、そんなことで悩むなんて、どうかしてるよ」


 などなど・・・


 さて、これで、あなたの友人の悩みは解決するのでしょうか?


 また、友人はこういったあなたの言葉を聞いて、どのように感じるでしょうか?

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