遥の便り
同じ頃、悠真の元に、意外な人物から手紙が届いた。藤井遥だ。彼女はニューヨークでアートギャラリーのディレクターとして活躍しており、悠真と美月の湖畔プロジェクトの成功をニュースで知ったと書いていた。
「悠真、佐倉さん、素晴らしい作品をありがとう。あなたの写真と彼女のイラスト、ほんとに心を動かした。私、過去、余計なこと言ったけど、あなたたちの絆、見て、負けたって思ったわ。これからも、いい作品、作り続けてね。遥」
悠真は手紙を読み、美月に見せた。
「遥、変わったな。なんか、ほっとしたよ」
美月は微笑み、こう答えた。
「うん。彼女も、自分の道、歩いてるんだね。わたし、君と一緒に、もっとすごい道、作りたいな」
悠真は笑い、彼女の手を握った。
「約束な。君となら、どんな道でも、最高の物語になる」
遥の手紙は、過去の緊張を完全に溶かし、二人の未来に新たな光を投じた。美月はスケッチブックに、湖と遥の笑顔をイメージした小さなイラストを描いた。
それは、過去を許し、未来を描く彼女の心の証だった。
『君の瞳に映るわたし』番外編:湖畔の約束 兎 美香 @mikan091
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