第3話 開かずの扉

あれから試行錯誤したが扉は開かなかった。

 タカノリ 「なんで!開かないんだ!」

 ミカ 「...」

 ヒカル 「こんなとこ来るべきじゃなかったんだよ!」

三人は今更後悔し始めた。

 ヒカル 「窓から出れるかもしれない!」

 タカノリ 「たしかに!」

三人は窓がある部屋へと向かった。

そこまでミカは一言もしゃべらなかった。

窓がある部屋についたときミカが言った。

 「あそこ誰かいる」

ヒカル、タカノリはミカが指をさした方向を見た

だが、そこには誰もいなかった。

 ヒカル 「なんだよミカ、誰もいないじゃん」

ミカは言った。

 「いや、いるよ。今もこっちを見てる」

ミカは泣きながら言った。

ヒカル、タカノリは何も見えず、ただただミカを慰めるしかなかった。

そのときヒカルに悪寒が走った。

 ヒカル 「後ろに誰かいる。」

タカノリが振り返った。

だが、誰もいなかった。

 タカノリ 「なんだよ、誰もいないじゃんかよ。怖がらせんなよ」

ヒカルも振り返った。

だが、誰もいなかった。

 ヒカル 「いや、今悪寒が走ったんだよ。だから直感で後ろに誰かいると思った」

ヒカルは真顔で言った。

ミカはまだ見えているようで、目をつぶってうずくまっていた。

 ミカ 「こ、怖いよ」

ミカはずっと泣いている。

タカノリが勇気をだして窓を開けようとした。

 タカノリ 「早く窓を開けて出ようぜ」

タカノリが窓を開けようとした途端...

 タカノリ? 「...て ...けて ...たす...けて」

 ヒカル 「おい!タカノリ大丈夫か?」

 タカノリ? 「...」

タカノリは喋らなくなった。

 ミカ 「きゃぁぁぁぁ」

ミカが急に悲鳴を上げた。

 ヒカル 「どうしたんだ!」

ミカは言った

 「今、見えたんだ。見えてた幽霊がタカノリに入っていくのが」

ヒカルは顔をしかめた

 ヒカル 「何言ってんだ!冗談はよせ」

ヒカルも泣きかけた顔で言った。

その時、タカノリが倒れた。

 ヒカル 「タカノリ!大丈夫か!」

ヒカルは倒れたタカノリに近寄った。

 タカノリ 「Zzz...」

タカノリは気絶していた。

なぜか、ヒカル、ミカも眠気がきて気絶してしまったかのように眠ってしまった。

数時間後...

ヒカルが目を覚ました。

 ヒカル 「おい!タカノリ!ミカ!大丈夫か!」

ヒカルの声で二人は起きた。

目が覚めたタカノリが腕時計をみた 

 タカノリ 「おい!あれから6時間たってるぞ!」

腕時計は朝4時を指していた。

それなのになぜか外は明るくない。

 ヒカル 「この時間なら外は明るくてもおかしくないのに」

 タカノリ 「窓を開けてみる」

タカノリが窓を開けようとしたがピクリともしなかった。

その時ヒカルが言った。

 「どけ!」

「パリーン」という音とともに窓が割れた。

だが、窓の外に出ることはできなかった。よく見てみると窓が鉄板で補強されていたのだ。

 ヒカル 「おい...嘘だろ」

ヒカルは希望を失った顔で言った。

 ミカ 「なんで!なんで!」

泣きながら言った。

三人は希望を失っていた時、近くで「バタン!」と大きな音がした。 

 ヒカル 「!?」

 タカノリ 「なんだこれ、来た時にはなかったぞ」

三人は音がした方向に向かってみると、出入り口付近に地下へ続く階段があった。

三人はためらいながらもその階段を下りて行った...


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