第14話 サビ管物語

「君、あの時なんで片栗粉を飲ませようとしたんだ!」


「……」


「君の判断はおかしい!普通に救急車を呼ばないなんて、一歩間違えれば利用者が死ぬ所だったんだぞ!」


「……」


 俺は後日、施設長に呼ばれて叱責を受けていた。ちなみに例の利用者の命は助かっている。


 「前から思っていたんだが、君はスタンドプレーが過ぎる。自分の判断だけが全てか?もっと周りに合わせることを学んだ方が良い」


 ワンマンのお前が言うな、という言葉はうまく吞み込めた、顔には出なかったと自分では思っている。


「悪いが君は明日からの勤務は難しいね。もう来なくていいよ」


「えっ、それは……」


 こうして俺のサビ管を目指す旅は終わった。


【サビ管物語 終】

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