第3話 トライアングル
その日の一限目は数学の授業だった。
ちなみに俺と愛子は同じクラスで、勇樹は隣のクラス。
だから俺は授業の間だけは、愛子を独占できる。
愛子は勉強は俺よりできる方だ。学年でも成績トップクラスで常に学力は真ん中の俺とは頭脳の出来が違う。
『俺もあんな風に頭良く産まれたかったな……』
でも俺が頭が良かったら、愛子の頭脳、才能をこんなに好きになれなかったかもしれない―。そう考えると成績が中ぐらいも悪いものではない。
特に数学が苦手な俺は、最後列から最前列の愛子の後ろ姿をボーっと見るのが好きだった。
もちろん、他のクラスメイトに気づかれないように「授業に集中しています」オーラは出しているけれど。
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