孤独

寂しくなんてない

俺は一人でいるのが好き

誰からも愛されない

大丈夫、俺だってもう誰も愛せない

昔、深夜に部屋を抜け出して近くの土手沿いで川を眺めるのが好きだった

月の光が当たってきらきらしていた

暗い方が落ち着く

なのに月が眩しくて邪魔だった

昔の傷がまた広がっていくような

石頃を拾って投げてみた

届かなかった

当たり前なのに、涙がこぼれた

そんなまだ子供だった頃の記憶が蘇った

今俺は誰も憎んでない

誰かのために泣くこともない

上辺だけしか見てない奴らばかり寄り付く

それも直ぐに離れていく

来るものは拒まないし去るものは追わない

人の言葉は信用しない

己のことも信用出来ない

自分のことを肯定することも出来ない

なんの能力もなければ金もない、友達もほぼ居ない、眉目秀麗でもない

何も誇れない

特殊能力でも欲しかった

だけど大丈夫、夜が来れば酒が呑めてタバコだって切らしてない

俺なんかにはそれだけで充分

そう思えたらな