小さな灯り

sui

小さな灯り


ある寒い冬の夜、街の片隅に小さなランプが灯っていました。

誰も気づかないような、ささやかな明かり。


ランプは言いました。

「ぼくはとても小さくて、誰かの役に立っているのか分からない。でも、こうして光っているだけで、道に迷った誰かが見つけてくれるかもしれない。」


そこに、一羽の小さな鳥がやってきて、ランプのそばで羽を休めました。

鳥は優しく言いました。

「あなたの光が、ぼくに温かさをくれたよ。誰かに見つけられなくても、その光は確かにここにある。」


ランプは、初めて自分の存在に意味を感じました。

たとえ小さくても、消えずに灯り続けること。

それが誰かの支えになるのだと。

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小さな灯り sui @uni003

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