デッキテク 橘の《暴力》入り《幼馴染》

 すっかりメタゲームの外へと追いやられたと思われた《幼馴染》で鮮烈な勝利を飾った橘。はたして彼女はなぜこのデッキを選択したのだろう。

 試合が終わった橘にインタビューを申し込むと、彼女は快く受け入れてくれた。

 


――今回、《暴力》入り《幼馴染》を使用されていますがどのような理由でこのデッキを選択するに至ったのでしょうか?


橘 一つ目の理由が元々クロックパーミッション(注:主人公の行動を束縛しながらじわじわと削っていくアーキタイプ。他のヒロインと会話する時にも許可パーミッションを取らないといけないような重いヒロインを採用することから命名されている)が好きだからですね。今一番やれるデッキはどれかなー、と考えた時に意外と《幼馴染》がやれることに気づいたのでこれを選択しました。


――《幼馴染》でクロパーですか?クロパーと言えばもっと《ヤンデレ》属性が強いヒロインのデッキという印象ですが……


橘 そう思ってる人も多いですし実際今まで大会で結果を残してきたのは物わかりの良いタイプの《幼馴染》がメインでした。でも、付き合いの長い《幼馴染》こそ強い《ヤンデレ》属性を秘めていると僕は思ったんですよ。


――なるほど


橘 第二の理由が《むちむち》と《暴力》のシナジーですね。《むちむち》の《ふともも》は《エッチな》テーマとの組み合わせで採用されるカードですが、ここに《暴力》を差すと途端に大腿筋として機能しだすのが面白いと思って。


――たしかに《むちむち》の《ふともも》からローキックが炸裂するとは思いませんでした。


橘 奇襲性の強いコンボなので汎用的ではありませんけど、膠着した状況を打開できる良いカードだと思っています。それぞれ単体でも役割の持てるカードなのが偉いですね。


――このデッキを使う際に気をつけた方が良い点はありますか?


橘 《羞恥心》を切るタイミングですね。《羞恥心》ピッチ(注:代替コストとして手札から捨てること)《対抗心》は強力な動きですが、その分読まれやすい。《羞恥心》を捨てたがっていることがバレると途端に下品で萎えられる危険もあります。


――1回戦の《羞恥心》捨ては見事でした。


橘 ああいう、全力で動くのが不自然でないタイミングで《羞恥心》を捨てるようにしたいですね。それとやはり《暴力》。《むちむち》《ふともも》《巨乳》とのコンボは強力ですが正直現環境だとやっぱり単体では使い辛いなー、と。このデッキを使う人は《暴力》はピン差しにしてサーチで持ってくる感じにしてもいいかもしれません。

  やっぱり現環境って強みを押しつけるヒロインが強いので能動的に動けない《幼馴染》は厳しいところがあるんですけど、対戦相手と対話する楽しみは他のヒロインでは代えがたいものがあると思います。難しいデッキですが皆さんも是非使って見てください。質問があれば配信かTwitterのDMでして貰えれば答えますんで。


――まさに幼馴染愛ですね。ありがとうございました。二回戦も頑張ってください。

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