第一話

 ここは精霊ガネリアが祀られている国ルビアム。ガネリアの魔術によって外敵から護られ平和に暮していた日々に突如危機が迫る。国を守っている結界の外に謎の黒いもやが現れ、中から見たことのない魔獣の群れが現れた。その魔獣は赤い目、鋭く尖った爪、狼のような見た目をした獣人とも言える姿で、群れで結界まで近づいてきた。

 「どこから現れたか分からぬが私の結界はそう容易く破れぬぞ」

 ガネリアはルビアムの町に高くそびえる神殿の中から結界を維持しつつ魔獣の接近に備えていた。 

 が、しかしその魔獣の群れは結界の側まで近寄ると一斉に立ち止まった。そして一斉に吠えた。

 「なんだ?威嚇のつもりか?」ガネリアがそう思った瞬間「パーン!」と大きな音を立てて国の周囲の結界が割れた。

 「何?」ガネリアは今何が起こったのかわからなかった。

 「只の魔獣の咆哮で結界が破られた?そんな馬鹿な!」ガネリアが戸惑う間に魔獣がルビアムの国内へ次々と侵入、町を破壊していく。町を守る衛兵も迎え撃つが結界を破るほどの力を持つ魔獣に苦戦し、ついに神殿まで侵入を許してしまう。

 「不味い、このままではルビアムの民が蹂躙されてしまう。」精霊波を使い、サフィリア、エメリストにいる精霊べリアス、アイラにルビアムに突如現れた魔獣について話すと、民を避難させる許しを貰った。そしてガネリアは持てる精霊の力の殆どを使いルビアムの民をサフィリアス、エメリストに跳ばした。そしてその後間もなくしてルビアムは謎の魔獣軍により崩壊した。その後のガネリアの消息はわからなくなった。

 時を同じくガネリアから謎の魔獣の群れについて精霊波により聞かされていたべリアス、アイラはそれぞれルビアムから跳ばされた民を保護すると消息をたったガネリアの行方を探し   事態を納めるべく動きはじめた。


 そしてそれから数カ月の月日が経った…。

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異世界冒険系 @freedommirage

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