第四章 王都スキルマーケットへの旅立ち

 出発当日。朝早く馬車を準備し、俺とモルガン一派はそれぞれ別のルートで王都へ向かう。

 村人たちが総出で見送りに来てくれた。中には涙ぐむおばあさんや、子供たちから「ゼロ兄ちゃんがんばって!」という声援も飛ぶ。

 「負けたらただじゃおかねぇぞ、ゼロ!」なんて軽口を叩いてくる木こりの親父さんもいる。でもその目は信頼でキラキラしてる。

 「フッ、俺の勝率は100%だからな。安心しな」

 とか粋がってみせるが、正直気合だけじゃどうにもならないこともある。だがみんなの想いを背負うと決めた以上、俺はやるしかない。


 本当は「私もついて行く!」とゴネたリリアだったが、旅は危険だし、村長が全力で止めたこともあり、今回ばかりは断念。

 別れ際、彼女は小さな袋を俺に手渡した。

 「これ……私のお守り代わりの石なんです。昔、森で拾って大事にしてたんだけど、よかったら……」

 小石にしては妙にツヤのある不思議な色合い。魔力がこもってるのかどうかは知らないが、とにかく彼女の気持ちが詰まっているのは間違いない。

 「おお、サンキュー。勝ったら速攻戻るから、ちゃんと待ってろよ」

 そう言って軽く手を振る俺に、リリアは「行ってらっしゃい……絶対、無事でね」と小声で呟く。

 マジでこの子、天使か? 絶対守るから安心して待ってろ。


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