第2話 領民の不満

新領主が就任してから数ヶ月が経った。

町は以前よりも閑散として、目に見えてわかるくらい浮浪者も増えた。それもこれも全ては新領主の横暴な施策のせいだ。

税金は上がるのに道路や港が修繕される事なんてほとんどない。そのせいで貿易は減り、町は誕生以来初めて衰退を開始した。

民衆の怒りは頂点に達し、領主の館の前でデモが行われた。最初はすぐに終わると高を括っていた新領主も増え続けるデモ隊に痺れを切らし、遂に衛兵を出動させてデモ隊を逮捕、処刑した。この悲劇は後に血の土曜日事件と呼ばれ、洋菓国誕生のきっかけとなる。

この事件を皮切りにデモはエスカレートし、デモ隊が衛兵の詰所を襲撃して武器を奪い、そこに民衆も続々と参加して町全体で一斉蜂起した。領主の館は包囲され、王国は騎士団を派遣するも抵抗にあい包囲解除は断念された。国王が直々に交渉に出向き、なんとか民衆の怒りを宥めることで暴動は鎮圧されていった。

だが、この事件をきっかけに町の衛兵の巡回や集会の取り締まりは強化され、町はさらに活気を失った。

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