【自主企画参加作品】緻密にプロットを立てるが、「パンツァー・フォー!」と吹き飛ばされ、最後はパンツ一丁で更地に立つ

遊多

私は更地に立つパンツマンです

 はいどうも、遊多ゆうたです。

 最近カクヨムをお騒がせしております。『注目の作品』で「底辺作家ガー!」と騒いでいるのが私です。


 いまは「作家になれなかった名もなき物書きの負け惜しみ」ということで、敗者と傷を舐め合う創作論を遺させていただいております。

 今後プロット作りについて解説する話をさせていただくにあたりメモしていたところ、ちょうど素敵な自主企画を発見したため、勝手かつ遅ればせながら参加させていただきます。


 読まれない物書きですが、すこしでも私の理論が皆様のお役に立てれば幸いです。

 では、参りましょう。



①あなたはプロッター(緻密設定派)? パンツァー(感覚執筆派?) それともおぱんつ履いてる(どちらでもない)か教えてもらって良いですか?


 パンツ履いてます!!



②あなたが書き始める前に準備すること(プロット作成等)教えてください。


 すこし長くなります。ご容赦ください。


 1.設定を緻密に作ります。

 世界観や登場人物だけではなく、歴史、技術体系、生態系なども含めて作り込みます。

 ほかにも「魔術や超能力があるか」、「超技術の立場はどうか」、「リアリティがあり納得できるか」、「パワーバランスは崩れていないか」、などなど。

 あとは登場人物も「読者が共感できるか?」、「他キャラとの関係性はどうか?」、「立ち位置はどうか?」というのも考えながら書いております。


 そのため、異世界になると途轍もない手間がかかります。

 所謂『ナーロッパ』というオープンソースのテンプレートを使えば楽なのは百も承知ですが、一から設定を作り込まなければモチベが落ちるので作り込みます。

 よって歴史や技術体系の作り込みをすっ飛ばせる、現代ドラマのほうが楽なのです。


 2.作品で伝えたい共通のテーマを決めます。

 これは、登場人物や舞台設定に沿った形で、「読者に刺さる一貫したメッセージ」を設定します。


 3.見せ場を列挙します。

 起承転結でいうと『転』の部分ですね。

 多ければ多いほど良いですが、多すぎてもわけがわからなくなっちゃいます。

 そのため、最高でも「1話(2000文字程度)につき1つ」程度にしたほうがいいと思います。


 そして見せ場では、めちゃくちゃ話を転がします。いっぱい転がしましょう。


 4.見せ場を繋ぐように、プロローグからエピローグまでの一連の流れを作ります。

 ここで矛盾が出ないようにしましょう。見せ場(点)の部分以外は滑らかに、そして見せ場は緩急をつけて。


 5.ストーリーを1話区切りにして、各話ごとの引きを作ります。


 6.ここまで作り込んだら、いざ執筆です。

 作り込んできた物語を文章に起こしt


物語「パンツァー・フォー!!(砲撃)」


 あ、壊れたァ!!(プロット崩壊)


 はい。プロットが崩壊しました。

 だいたい計画通りには進みません。


 書いているうちに、ストーリーやキャラの設定に矛盾点が見つかります。

 設定を作り込むと、物語に命が宿ってライブ感も出てきます。

 ストーリー設定やキャラの性格も洗練されます。

 そのため気がついたら理論武装は外れ、パンツ一丁となるのです。


 こうなったら仕方ありません、ライブ感でいきましょう。

 反応が悪くなったときの打ち切りや、想定外に人気が出たキャラの盛り上げも、ここまで設定を作り込んだならば大丈夫。

 これならライブ感でも矛盾は起きにくいです。遠慮なく物語を盛り上げていきましょう!!



③創作活動のなかでの赤っ恥体験を教えてください。


 高校生の頃、某有名作家に「そんな売れてるのに社畜やってるんですかぁ〜?笑」と聞いてしまったことです。


 当時から「ワイには創作の才能があるんや……これしかないんや……」と思っていました。


 そして今ならわかります。

 社会人続けていたほうが、立場も金銭面も精神面も万倍マシです。


 そもそも過去の俺てめぇはこれから何度も叩きのめされるし、10年後も底辺やっているんだよなぁ?

 10年前に戻って、“現実”、教えてぇなァ〜?



④あなたの渾身の作品を教えてください。②の質問でどう準備したかも教えてください。


ハチノジ 〜何度人生をやり直そうとも、お前らから幸せを奪い返す〜 - カクヨム

https://kakuyomu.jp/works/16817330660105160794


 優劣は付け難いですが、やはり代表作にもしているコレでしょう。

 少々ネタバレを含みます。ご容赦ください。


 1.現代日本ですが、「ある条件を満たしたら、〇回同じ人生を繰り返して未練を晴らさなければならない」というルールがあります。

 それでもバランスが崩れないよう、「バタフライエフェクトが起きやすく、今までの人生通りには行きにくい」という世界設定にしております。

 そのため作中でも「ディープインパクトが菊花賞で負けている」という描写を入れました。


 2.「いまやれることを精一杯やればいい」、「幸せは人それぞれ、金持ちや有名人じゃなくても身相応の幸せを見つければいい」というメッセージを残させていただきました。

 あとは「死ぬな!」ですね。こっちのけんと氏じゃないですけど。


 3.主人公が最初に〇ぬシーン、2周目のラスト、ヒロインの真実、5周目でわかる真実、7周目ラストのシーンですね。ここは特にこだわりました。


 4〜5.矛盾の無いよう、最終周までの流れを作ります。私は月〜金更新なので、それに合うよう作りました。


 6.プロットが壊れました(定期)

 本来は無限ループオチにしようかと思ったのですが、「これ絶対途中で気づくな……」となり、メッセージはそのままにオチとそこまでの流れを変えさせていただきました。


 おかげで一番読まれている作品に仕上がっております。

 それに、このメッセージをしっかり作り込んだことで、適応障害になった未来の自分も希死念慮から救うことができました。


 ぜひ、どうやって作ったのかを考えながら読んでいただけますと幸いです。



⑤プロットに悩む子羊へ一言!


 いちど数千文字程度の短編から、プロット作りを体験してみるのがいいと思います。

 『1,000話構成予定』などという血迷ったことはしないでください。マジで後悔します。

 数百話越しの伏線なんてWeb小説ではゴミです。そうして読まれず打ち切りになるので回収されません。後悔しますマジで。


 あまりにも読まれず闇堕ちして引退しようと思っていましたが、現在遺そうとしている創作論に関連していたため、この自主企画に参加させていただきました。

 それで思いましたが、やはり物語の作り方は十人十色です。

 自分に合った作り方は、自分しか知り得ません。


 まずは軽いウェイトから、トライアンドエラーしてみるのがいいと思います。

 正しい方法で得た経験は、創作のみならず、他のことにも活かせます。努力は無駄にしようとしなければ無駄になりません。


 これを読んでくださった方々が自己理解を深めると共に、良い物語を作ることを願っています!!



 最後に、すでにカクヨムコンや競争に負け続けた方々はこちらでお茶濁ししてください。

 代わりに闇堕ちしときますので。


 なぜ俺らの作品は読まれないのか - カクヨム

https://kakuyomu.jp/works/16818622174232126900

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【自主企画参加作品】緻密にプロットを立てるが、「パンツァー・フォー!」と吹き飛ばされ、最後はパンツ一丁で更地に立つ 遊多 @seal_yuta

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