02 ―Amelia―

 私は、悪魔の子供。

 生まれた時からこの薄暗い部屋に閉じ込められ、外に出ることを許されない。


 バスルームも化粧室も、この部屋の中に私専用を作ってもらっている。

 ここを出入りするのは、お父様と何人かの使用人だけ。使用人は、おもに私と同世代の若い少女達が割り当てられてやって来る。お父様なりに気を遣ってのことなのでしょうけれど……私は――彼女達を見ていると、嫉妬で狂いそうになっていた。

 同世代のあの子達は、みんな自由で、可愛くて……きっとみんな、恋もしている。羨ましかった。外に出られないのは私だけ。私だけが、「外に出してはいけない子」なのだから……。

 私は一生この部屋の中だけで生きなければいけない。けれど、せめて――。



『お父様。私は絶対に外へは出ません。約束します。だからせめて――この部屋の中で、外の世界を見させてください』



 私のせめてもの願いを、お父様は聞いてくださった。

 数日後、この孤独な部屋に届けられたものは……――



『これが……――パソコン……!』

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