第16話
坂本は絶対にテディの生まれ変わりだ!
何年も「犬野郎」って呼んできたけど、まさに本物の犬だったんだな!
いいニュースは、長年の誓いをついに叶えて、坂本に「パパ」って呼ばせることができたこと。
しかも跪いて呼ばせることだってできるんだ。
悪いニュースは、その「パパ」呼びの頻度が高すぎて、腰がもう限界なこと。
痛む腰をさすりながら、まるでトラックに轢かれたみたいな体を引きずってベッドから起き上がる。
坂本が腕を腰に回して、かすれた声で耳元に囁く。
「もう一回、どう?」
「パパ……」
「ん……坂本……お前はホントに犬だな……」
木の葉が強風に巻き上げられ、吹き飛ばされ、また地面に落ちては、また高く舞い上がる。
めまいがして、言葉もまとまらない。
要するに、得るものあれば失うものもあるってことかな。
(完)
この変態、規格外につき。 @perari
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます