歩きスマホしてるやつに告ぐ。
俺もよく歩きやっちゃうんだけどさ、まぁ聞いてくれよ。
朝から電車が車内点検とかで遅れてて、満員電車で三駅ほど揺られて。ホームに着いて、すぐ前が階段だったんだけど、降りる人多くてなかなか進めなかったんだよね。じーさんとか歩くの遅いくせに前に割り込んできて、うっとしいったらありゃしない。フラフラしてるし。
まぁ、でもそういう時ってさ、キレても仕方ないしさ。一回冷静になって、次の電車どうしようかって調べる。誰だって仕事に遅れたくないしさ。で、そういう時に限ってスマホがグルグルしちゃってなかなか出てこなくて。昨日からの暑さもあってよりイライラしたよ。
そうしてるうちに階段に着いて、降りてるうちにやっと画面が表示されたんだ。
あー、間に合う。
そう安心した時、やっちゃったんだよ。
顔があったんだよ。真っ黒で人の拳くらいのやつが。階段のちょうど真ん中に。
ああって思いながらも、急に体は止められなくて。思いっきり踏んでしまった。柔らかい感触がまだ足に残ってるよ。
それから俺は全部ダメになったんだ。
お前は今からでも間に合う。
歩きスマホはやめておけ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます