どうせみんな死んじゃいます。



ノストラダムスの大予言って知ってますか。

16世紀のフランスの予言者の話。一時期すごいブームで、1999年の7月に空から恐怖の大王、アンゴルモアが降ってきて世界が滅びるという予言が有名でした。

僕はその当時、小学生でしたが、お兄さんがいるクラスのK君から学校の帰り道に、その話を教えてもらいました。

世界が終わってしまうなんて。みんな死んじゃうなんて。

とすごく怖くて、家に着くと一人で泣いてしまったのを覚えています。

K君は僕以外のクラス友達にも教えていました。

それを本当に信じてしまったA君。

1999年の6月に車に飛び込んで亡くなってしまいました。


結局、世界は滅びずに今も続いているよ。


お葬式で君のお母さん泣いていたよ。


僕はもういい大人になってしまったよ。


君が大人になった姿を、僕は見たかった。

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