第2話 王都に出られたぞ
「さぁ、朝だ起きろお前達」
兵士が起こしに部屋に入ってきた。
「これがこの世界での服と靴、それからお前達それぞれが、1年分暮らしていけるだけの金貨が3枚ずつ入っている。これは王様からの慈悲だ、感謝するが良い。さぁついてくるがいい、城の外へ案内してやる」
俺たちは、城の外へ送り出された。
昨日話し合った通り、まずは冒険者ギルドへ行こうと思う。
さっき兵士に冒険者ギルドの位置を聞いたので、この大通りをまっすぐ行った突き当たりに冒険者ギルドがあるみたいだ。
魔王軍に攻められていると言っていた割に、街中は非常に賑やかで多くの人達が
いる。
本当に魔王軍に責められているのだろうか?やっぱり怪しい。
どうやら、黒髪の人間は珍しいらしく、俺たちは注目を浴びた。
「大丈夫、怖がらなくていいよ」
昨日の夜のうちに、俺はスキルをいじりまくってHP MP等その他を変えていた。
なんと俺のHP MP等その他全部8だったのが、スキルいじる!でいろいろ試したが全ての数値は150が限界だったので変えておいた。これは、完全にチートだな!
あかりも柚子(ゆず)も同じようにステータスをいじり、彼女達もそれぞれ10だったので
全てを限界の130に変えておいた
さらに2人の希望であかりは魔法使い。柚子(ゆず)は剣神とした。
全員必要経験値の値は10倍に出来た。どうやら俺たちには経験値均等割がついている。なので、誰が倒してもすべての経験値が3人に均等に割り振られる、面白いなぁ。
最初の偽りの職業とスキルとステータスは、村人でそのままにしておき、俺のスキルは剣士、あかりと柚子(ゆず)はスキル魔法使いと剣士としておいた。各種数値は俺が30。あかりと柚子(ゆず)はそれぞれ25〜35とした。
この辺は、彼女達と話し合って、それぞれが自分でこうしたいと言う希望を叶えておいた。だからもし冒険者ギルドに入って絡まれたとしても、実際は3人ともかなり強いので全く問題無いのである。
小説でよくあるギルドに入ると、変な奴が絡んでくるといったシーンでも全く問題ない
ようにしてあるのだ。
お城を出て、大通りをまっすぐ歩いていると、正面に大きな建物が出てきた。
看板に武器と盾が描いてあり、そこが冒険者ギルドだと言っていたので
俺たちは冒険者ギルドの扉を開けて中に入った。扉は両扉を押して中に入るタイプだ。
扉を入るとジロジロと見ているやつが多い。しかも、お決まりのセリフが飛んで来た。
「ようよう、ここはお前達みたいなお子様が来る所じゃないぜ」
放っておこう。
「おい、無視してんじゃねーよ、このやろう」
「おい、やめておけ、あんな子供に絡むのは」
「まぁ、そうだな、あんな子供に絡んでもしょうがねぇか」
「そうだよ、それよりも飲もうぜ」
お決まりの絡みはあったが、何とか助かったみたいだ。俺たちは受付に並んだ。
本当は絡まれても大丈夫だと思うけど、いきなり暴力沙汰でギルドでの登録ができなくなったら困るからなあ。
やっと順番が来た。「ようこそ冒険者ギルドへ。本日は仕事の依頼ですか?それとも登録ですか?」
「登録をお願いします。俺たち3人です」
「はい承知しました。ではこちらに記入をお願いいたします」
「もし文字がわからなければ、代筆もできますがいかがいたしますか?」
どうやら昨日、言葉が話せるだけではなく文字が書ける事もわかっていたので、自分達で記入する事にした。先輩たちと違って俺たちは結構色々な能力があるみたいだ。
「こちらに記入例がありますので、この通りお書きください」
名前、職業、スキル、使える魔法、以上の4つである
俺たちは偽りの職業スキルを書いた。「全部書き終わりました」
「荒神(こうじん)」様、では次に水晶に手を当ててください」
「わかりました」
俺は水晶に手を当てたが偽りの職業とスキル各種数値が示された
「ーーはい、あなた様は剣士ですねレベルは1 スキルは 二度切りですね各種数値はそれぞれHP MPその他 全て30ですね。レベル1にしてはかなり高い数値ですね」
「次はあかり様、水晶に手を当ててください。ーーはいあなた様は魔法使いですね。同じくレベル1、スキルは火魔法HP25 MP35 他は全て25ですね、やはり魔法使いですからMPが高いですね」
「次は柚子(ゆず)様、水晶に手を当ててください、ーーはいあなた様は 剣士ですね。レベルは1 スキルは 切断ですねはHP MP等その他25ですね、やはり剣士なので、ステータスは高いですね」
「皆様、普通の人と比べてレベル1なのにかなりHP MP等その他がかなり高いので素晴らしいと思います。
王宮からお誘いが来てもおかしくないステータスです。王宮からお誘いが来るかもしれませんよ」
「いいえ、私達は絶対に王宮には行きません」間髪入れずキッパリと言った。3人とも声が揃ってしまった。
「私達としても、将来有望な方達には、ギルドに所属していて欲しいです」
「そう言ってもらえるとありがたいです。これからもよろしくお願いします」
「はい、こちらこそ宜しくお願い致します。ところでこの後何か依頼は受けますか」
「今日はやめておきます、宿を取らないといけませんので」
「そうですか、では明日以降を楽しみにしております」
「はい、よろしくお願いいたします」
「じゃあ、早速宿を探しに行かなくちゃね」
「そうしよう」
「そうだね」
「ところで受付嬢さん、どこかいい宿はありませんか?」
「失礼いたしました。まだ名前を名乗っていませんでしたね。私の名前はニーナと申します。以後よろしくお願いします。宿ですがギルドを出て左手に行きますと、10件目の右側に良い宿があります。名前はホワイトホースと言う宿です。食事も美味しいですし、ベッドも綺麗だと評判が良いですよ。よかったらそちらへ行ってみてください」
「ありがとうございます。早速行ってみます」
俺たちは冒険者ギルドを出て、ニーナさんの言う通りに歩きホワイトホースを見つけたので入ってみた。
どうやら1階は食事処みたいだ
宿に入ると、奥から少女が出てきた。10歳位の女の子だ。どうやら受付の子みたいだ。
「いらっしゃいませ。食事ですかお泊まりですか」
「宿泊なんだけど、部屋は空いてますか?」
「3人様ですね。あいにく1部屋しか空いてないのですが、よろしいでしょうか?とりあえずパーティー様用のお部屋です」
「2人とも同じ部屋はまずいよね?」
「空いてないなら仕方ないわね。私達は別にいいわよ。あかりと柚子(ゆず)は2人で相談してそう言った」
「じゃあ、ギルドの紹介もあるし、こちらで泊まらせてください」
「はいありがとうございます。では食事はどうなさいますか?朝食と夕食が付きますが」
「朝食と夕食がついて1人、幾らでしょうか?」
「お部屋が1部屋でお泊まりが3人なので、朝夕食事付きでお一人様大銅貨6枚です」
「では、3人でとりあえず3日分大銅貨54枚ですね。代金は先払いですか?」
「はい、先払いとなります。大銅貨54枚なので銀貨5枚と大銅貨4枚です」
「お名前は、なんていうの?」
「リンといいます」
「リンちゃんは、すごいね、計算できるんだね」
「エヘヘッ」リンちゃんは照れた。かわいい。
俺たちは、宿泊料、食事込みで支払いを済ませた。
「では、3階のお部屋にご案内いたします、お部屋は角部屋301号室です、こちらがお部屋の鍵になります。鍵は出かけるときには受付にお返しください」
「案内ありがとう。朝食は何時からかな?」
「朝6時から8時の間です、遅れないでくださいね!」
どうやらこの星は、地球と同じ24時間で1年が400日あるみたいだ、それは昨日の王宮で聞いた事だ。
日本と同じように四季があるみたいだ。
俺たちは部屋に入り早速、明日の行動をどうするのか話し合った。
「明日はまず武器や防具を買わないといけないね」
「そうしましょう」
「明日の朝、リンちゃんに、武器屋と防具屋の場所を聞いてみましょう」
「それがいいね」
この部屋は、ベッドがちょうど4つあってよかったよ。
さすがに女の子と1つのベッドに寝るわけにはいかないからなぁ。
でも、女の子と一緒に寝るなんて緊張するなぁ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます